杠葉谷から東海自然歩道

19 南コブ723m

神懸680m

サブルート【倍上ヶ谷】(菰野町)

南コブ(最高点と大岩)
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御在所岳と釈迦ヶ岳を結ぶ県境稜線の中程に、湯ノ山と朝明渓谷を隔てる尾根がある。コブ尾根と呼ばれる尾根上には「ハライド」と「南コブ」の二つの峰があり、東海自然歩道の通る風越峠と西の腰越峠の一方から、尾根を縦走するルートがあり、最近は歩く人が増えて踏み跡も明瞭になってきた。そのコブ尾根へ、変則ルートであるが、紅葉谷と倍上げ谷の、二つの谷を遡行して南コブへ登り、自然歩道から湯ノ山へ周回するコースを歩いた。二つの谷を往復で一度に歩くことも可能であるが、二度に分けた方が、重複が無くて面白いと思う。
鈴鹿スカイラインへ湯ノ山街道から入り、希望荘近くの鳥居道園地駐車場から歩き始める。希望荘の前を通り、自然歩道の入口を過ぎて林道に入る。最初の橋の掛かる谷が紅葉谷で、左の尾根を越えて植林下に入り、堰堤の先から谷へ降りる。谷中から左の巻き道へ出て、右手に滝のある支流を見て、渡渉して右の谷へ移る。土手を越えて滝上に出て、次の分岐を左にとると、岩を敷き詰めた谷床から、溝地を登って尾根に出る。笹が茂った踏み跡の薄い尾根を、小さなピークを二つ越えると神懸に着く。
展望のない山頂から、分岐する尾根を北に出ると、倍上げ谷へ降る鞍部から登りになり、笹を分けて分岐を左に出て、平坦な二次林下になった後、コブ尾根の踏み跡に出る。右折して緩く降ると二次林の広いコバ地になり、薄くなった踏み跡を注意して歩くと、再び明瞭な尾根道になる。尚逆コースで神懸尾根に入る時は、平坦地が急登に変わる手前に分岐がある。南コブの山頂部に近づくと、展望台の標示が現れ、尾根の北側に出るとザレ場と、少し離れた岩場の両方から、広大な展望が開いている。踏み跡に戻って二次林の平坦地を少し歩くと、大きな岩のある南コブ山頂に着く。山頂から東の尾根に入ると、急降下になるが以前より笹が切り開かれて歩き易くなった。風越峠に着き、右折して整備された東海自然歩道を、一歩きして駐車場に戻る。
【倍上ヶ谷コース】紅葉谷の橋から更に林道を歩き、次の橋が倍上ヶ谷で、正面の滝へ近づき、滝と支流の間の、低い尾根を越えて滝の上から谷へ降りる。左右に巻き道が少ないので、主に谷中の遡行になるが、中州も多く歩き易い。石積みの堰堤を右から越えると、水流のない涸れ沢になり、もう一度石積みを越え、源頭部の溝地になった砂地を、登り詰めて尾根の鞍部に出る。神懸へ立ち寄る時は左折して僅かの距離の往復になる。