大展望のパノラマコースを歩く

73 八つ尾山 612m(多賀町)

高取山 610m(多賀町)

八つ尾山からふれあい公園へ

八つ尾山(高取山より)

歩行時間  3:20
総時間  4:50
山行調査日 12/3/7  難易 B  安全  A  体力  A
展望  A
地形図  高宮・百済寺
問合先  多賀町役場
留意点  高取山共に展望雄大で楽しいコース。下山後ふれ
      あい公園で一休み

湖東三山で知られる『西明寺』と、その東を流れる『犬上川』の間で、高度はさほどないが威風堂々と聳える山、それが八つ尾山である。中世の昔には山城があったと伝えられているが、山頂一帯からの素晴らしい展望を見ると、湖東平野の人里を、高所から物見するのに、格好の山であった事は想像に難くない。この八つ尾山から西に延び尾根続きに高取山があり、その山麓には、ふるさと再生の一環として『高取山ふれあい公園』が近年開設された。そして公園から八つ尾山を結んで『パノラマハイキングコース』が整備され、誰でもが容易に展望の山旅を楽しめる様になった。国道307号を走り、多賀町の胡宮神社近く交差点(敏満寺)から、犬上ダム方向に折れて少し走り、大滝神社の駐車場の先から右折して細い道へ降る。舗装路を道なりに走ると程なくT字路に出る。脇には大きな公園の案内板や、休憩用の東家があり、近くの空地に車を置いて左へと歩き始める(右折して公園の駐車場に置いても良い)。少し行くと右手に『八つ尾山林道』の標識が建つ地道と、すぐ右に舗装路が出てくる。ここで藤瀬の集落へ向う道と別れて右の舗装路へ進む。山林の中を降ると、左に墓地のある所から地道に変り、そこから5分程で『八つ尾山登山道』の標示見て右手の山道へと入る。薄い踏み跡を辿るとすぐにはっきりした尾根道になる。V字状に掘れた溝道で後は解りやすい。中頃には小さな窓があって、小休止しながら西方の展望を眺める。踏み跡は次第に細くなり、シダが茂り小岩の多くなった急登のジグザグ道を一歩きすると、左から回り込んできた林道に出る。右折して林道を登ると左手は松茸山で、立入禁止のテープが巻いてあるが、右手は急崖で木立がなく、湖東平野の大パノラマを眺めながら歩くうちに林道の突端に着く。よく見ると左右に、更に林道が続いている様であるが、左手の階段の付いた山道へと登る。明るい二次林の尾根道で、やがて霊仙山方向の展望が開けてくる。そこを昇り詰めた所が山頂の一画で、更に雄大な景観の『展望台』に着く。どこ迄も拡がる湖東平野を眺めながら、大休憩に良い場所である。標柱の建つ山頂はここから2分程にあるが木立の中で展望は優れない。
八つ尾山からの帰路は、展望台迄戻り西に続く尾根道をとって高取山へ向う。すぐに山腹のジグザグ道になるが、傾斜の道はしっかりと階段が付き、歩きやすく良い目印にもなる。やがて鞍部に着き、右手から回り込んできた林道と交差して、再び階段の付いた尾根道を登る。高度が上がると雑木の茂る快適なプロムナードとなり、天狗堂周辺の展望が素晴らしい道となる。ほぼ一本道の尾根をアップダウンし、三つ目のピークを降った鞍部から公園の区画となり[パノラマハイキング]の道標が立つ遊歩道(林間歩道)が二股に延びている。この遊歩道は公園入口右のキャンプ場からスタートして、尾根沿いから高取山へ登り、鞍部から山間を公園に戻る周回で、要所には道標があって家族連れでも楽に歩けるコースが設定されている。この道を順路の逆をとり、二股の左から高取山へ出ると、木立が伐採されて湖東平野の展望が大きく拡がっている。この後も展望を楽しみながら公園に戻り、車道を駐車地迄一歩きする。