五十名山 鈴鹿峠から安楽峠道〔滋賀県甲賀市〕 22 四方草山(しおそやま)667m 23 三子山(みつごやま)568m 低山ながらも手ごわい県境稜線 |
![]() 四方草山(鈴鹿峠東の国道より)
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鈴鹿峠と安楽峠の間は、鈴鹿山地の県境稜線では最も標高が低く峠間の距離も短いが、その稜線上に四方草山と三子山がある。この山域では、高度、山容ともに抜き出ている四方草山が主峰で、一方の三子山は標高の似た富士型の峰が、鈴鹿峠近くにほぼ等間隔に並んでいて、よく目立つので、中世のころから鈴鹿峠の通行者に「鈴鹿山」の愛称で親しまれていた歴史的な山である。 四方草山も三子山も、東西の坂下や山女原から登る道はあるが、基本ルートは両端の鈴鹿峠や安楽峠から歩く県境稜線で、今回は鈴鹿峠から安楽峠へ縦走して歩いた。キレットの通過も二カ所あり、低山ながら手強い県境稜線で、登山口への戻りもかなりの長丁場になる。ただし峠の間は東海自然歩道が通じていて苦にもせずに歩けるし、車道が通じているので置き車も可能である。 鈴鹿トンネルの西から鈴鹿峠に出て、万人講常夜灯付近の駐車地から歩き始める。茶畑の脇から三子山の道標を見て左折すると、階段と手摺で整備された東海自然歩道が山手に向かっている。尾根筋の遊歩道を登るうちに、鉄塔脇のピークに出て、左折して急降下の階段道になる東海自然歩道と別れて、直進して笹の切り開きを下って三子山へ向かう。道は急に細くなるが、明瞭な踏み跡があって、三峰そして二峰から、ほぼ等間隔の登降を繰り返して主峰の一峰に着く。山頂から少し左へ寄ると、鎌ヶ岳方向の展望が開いている。 ●キレットの通過は慎重に 三子山から東へ下り、鞍部の先で右へ折れる尾根に注意すると、四方草山まで解りやすい縦走路が続いている。ただし固定ロープで崩壊地へ下り、キレットの岩上へ出た所の、右の巻き道へ下る難所はくれぐれも慎重に (巻き道あり・地図参照)。坂下へ下る尾根に出て左へ登ると、四方草山の南峰から、登り返して三角点に着く。共に展望は優れない。四方草山から東の稜線に出ると、西側と違って遊歩道風の良い道になる。三つ目のピーク(霧ヶ岳)手前で左折し、急降下して登り返すと、狭い山頂に霧ヶ岳方向が好展望の「錐山」に着く。その先からヤセ尾根になり、キレット脇の通過もあって、固定ロープもないので細心の注意で越えてさらに急登すると、歩きやすくなるが今度は曲がりくねって解りにくくなり、テープや道標を目印にして進むと「相場振山」の標示があるピークから、すぐに安楽峠の舗装路に出る。 置き車せずに鈴鹿峠へ歩いて戻るときは、左折して舗装路を下り、山女原の集落の先から東海自然歩道に入る。一度車道に接続した後、直角に左折する所で自然歩道と別れ、里道から国道に出て鈴鹿峠へ戻る。なお自然歩道をそのまま歩くと、往路で分かれた鉄塔脇に出るが、どちらも時間は大差ないと思う。 【アプローチ】 □車・亀山分岐から鈴鹿峠へ17・7キロで登山口。 ■交通JR関西線関駅から伊勢坂下バス停、徒歩45分。 【その他の登山道】 ◆四方草山坂下から北山南尾根 ◇三子山坂下から東海自然歩道で巡視路
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