五十名山 船石林道から安楽峠道〔三重県亀山市〕 21 御所平(ごしょだいら)850m 開放的な笹草原の山頂 |
御所平(南の県境線より)
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仙ヶ岳から南の安楽峠間の県境稜線を代表する山。鹿の楽園と呼ばれる山頂周辺の開放的な笹草原は、鈴鹿山地でも数少なく、ハイカー人気の高い山である。 仙ヶ岳から南下する県境稜線は、高度を下げながら長い山域が続いて安楽峠へ下っている。この山域には目に付く鋭鋒もなく、植林帯も迫って里山的な稜線になるが、大別すれば御所平・舟石・臼杵ヶ岳の山域で、中でも御所平は、丘陵状に拡がった山頂部に、低い笹原と点在する自然林が融合し、四周には雄大な展望も開いて、鹿の楽園と称されるほどに雰囲気の良さでハイカー人気が高い。 ただし山深いので三重県側では長丁場になるのが難点で、以前歩いた葺谷と御所谷の周回も、今は崩壊が進んで危険になった。そこでいくつかのルートを探索して、船石林道から稜線に出て御所平を往復し、帰路は稜線から安楽峠を周回するコースを選んだ。短時間で安全に歩けるし、車道歩きを避けて臼杵山経由でも戻れる。 石水渓へ向かい、船石林道の分岐する所の駐車地から歩き始める。船石谷沿いの舗装された林道を緩く登り、荒れた地道に変わってしばらく歩くと、道下に太いパイプを通した支流に出る。ここが尾根の取り付きで広い谷沿い道に入らずすぐに尾根に乗ると、道は無いが楽に歩ける尾根筋で、少し急登すると傾斜が緩んで歩きやすい尾根になる(林道終点から登る尾根は不可)。 ●帰路は舟石から安楽峠へ やがてヤセ尾根や岩尾根になって、岩を回り込んだり乗り越える所もあるが、ロープを使うこともなく、鬼ヶ牙から来る尾根に合流して、最後に大岩を左から越えると、展望の良い県境稜線の突端に飛び出る。 縦走路に合流して右折し、植林下の尾根端を巻きながら下り、ガレと広い草原の鞍部から、植林下の踏み跡を登って御所平南端の笹原に出る。明るく開放的で視界の拡がる笹原を緩く登降して、一度樹林下のピークを抜けると、再び笹原になって仙ヶ岳方向の展望が拡がる御所平山頂に着く。 御所平から先は、すぐに展望のない樹林下の尾根になり、続いて深いカヤトのネット沿いに変わるので、来た道を戻って往路で出た県境まで戻り、県境稜線を直進して帰路にとる。踏み跡の明瞭な縦走路を、緩く登降して舟形の岩がある舟石のピークを過ぎ、黒滝(ベンケイ)へ下る尾根分岐は、注意して稜線の細い道へ入る。やがて稜線が拡がって踏み跡が薄くなった植林下は、テープ目印に注意し通り抜け、ネット沿いから少し登って臼杵山の分岐に出て、すぐに平坦な笹原で山頂らしさのない臼杵ヶ岳へ着く。ここから先は植林下に解りやすい尾根道が続き、広い草地のかもしか高原に出ると、東海自然歩道の広遊歩道と階段道で安楽峠に下り着き、左折して広い車道を歩いて駐車地へ戻る。【臼杵山コース】 帰路の分岐(臼杵ヶ岳手前)で左折すると尾根が続いて臼杵山から駐車地へ戻れる。山慣れた人には面白いルート。 【アプローチ】 □車・亀山分岐から湯の山分岐へ3・4キロ、分岐Kから9・5キロで登山口駐車地。 ■交通・JR関西線亀山駅から石水渓バス停、徒歩10分。
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