五十名山

北県境稜線から権現谷林道〔岐阜県大垣市上石津町]

11 横根山(よこねやま)三角点759m

三角点から最高点は難所の岩稜尾根

横根山()から東横根(中央奥は鍋尻山)
登山口→山道→下山口
難易度 B C
安全度 B D
体力度 C C
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三国岳の北でY字状に分離する県境稜線の一方が、霊仙山東の谷山方面に延びている。稜線上の五僧峠から南が横根山の山域で、知名度の割には重要な位置にあって存在感の大きな山といえるが、同じ条件の烏帽子岳より山深い山地の西に入り込んでいて、東西のどちらから歩いても長丁場になる。

横根山は三峰の東峰が県境上にあって、ほかの二峰が西側へ延びているので、特に東海側から歩くと、時間切れで周回の無理な山だったが、五僧峠を横断する車道造成が行われ、この道を利用する時間短縮と、ルートを工夫することで日帰りが可能になった。ただし三角点と最高点の間は厳しい岩稜尾根が続く難路で、安全確保用のロープ持参が必要と思う。国道から時山へ向かい、集落を過ぎた藪谷橋の先の駐車地から歩き始める。以前の荒れた道も、車道の造成が進んで舗装路となり、分岐からの川沿い道も造成中で、毘沙門谷出合から木橋を渡って谷道に入る。道が行止まりになった所で谷を渡り、右手の尾根に向かう踏み跡から尾根に乗ると、道は無いが二次林下に広く快適な尾根が続き、分岐に出た所も登るときは高所へ向かえば問題なく、登り詰めると、五僧峠経由より一時間近くの時間短縮で県境稜線に出る。

左折すると一部にシャクナゲの覆う細尾根もあるが、植林沿いから尾根が消えた所で、右手の山腹を高所へ登って東横根に着く。伐採されて好展望になった山頂から、西へ延びる尾根を下って分岐に出て、左をとると展望の開くガレ沿いとなり、登った高所で三角点のある横根山に着く。

●五僧峠から造成車道へ

横根山から最高点の間がこのコース最大の難所で、ヤセ尾根からすぐに岩稜尾根になり、岩を巻いたり乗り越えて通過するが、的確に踏み跡を見つけ、立木や岩角の手掛かりを確かめ、テープ目印も参考にして歩く(山慣れた人が先導し、必要な所はロープを張って誘導したい)。難所を通過して尾根分岐を過ぎると、良い道になって最高点に着く。

帰路は権現谷林道に向かって、最高点を西に下った所から北の山腹斜面へ入ると、すぐに二次林下の広い尾根になる(要所にテーブ目印がある)。尾根が突端状になったすぐ上が尾根分岐で、北から北西へ曲がると、どこでも歩ける植林下の山腹になり、テープに沿って左へ寄り気味に下ると林道に出る。

右折して橋を二度渡り、分岐を右にとると広い地道が続いて廃屋の建つ五僧峠に出る。案内板の前から北東へ山道を下り、山腹から小谷沿いになって本流を渡ると、すぐに造成車道が見えてきて、斜面を登って道に出て駐軍地へ戻る。

なおこのコースを逆に歩くのは、帰路に県境稜線から毘沙門谷へ下る尾根の分岐が解りにくいことと、時山からの車道が五僧峠へ直通せず北へ迂回するので車道を離れる所も解りにくく難しい。

【アプローチ】

□口車・藤原分岐から関ヶ原分岐へ74キロ、分岐Gから6.8キロで登山口駐車地。

■交通・大垣駅から時バス停、徒歩1時間30分。【その他の登山道】

◇五僧峠から県境稜線

アプローチ右に同じ(車は権現谷林道からも可)