五十名山 聖宝寺道から木和田尾〔三重県いなべ市〕 3B 藤原岳(ふじわらだけ)天狗岩1171m 木和田尾は坂本谷に代わる秀コース |
藤原岳三峰(中央が天狗岩)
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展望丘、天狗岩、北西峰といった特徴のある峰を連ねて、北の白船峠から南の治田峠に及ぶ広大な山域を持った藤原岳は、その全域を日帰りで歩くのは容易ではない。そこでコースを二分して、前項の南部編に続く北部編を、聖宝寺道から登って木和田尾を下る周回で歩いた。
かつて人気のあった坂本谷が、土石流で登山禁止になって久しいが、代わって北隣の木和田尾道が整備された巡視路もあって歩く人が増えた。白船峠へ下らずに、稜線上の鉄塔から安全で近道の巡視路が続き、末端部にも古い登山道が並行して好きな方を選べる。それに国道沿いの駐車場にも近い利点がある。山裾の坂本集落に近い国道沿いの駐車場(藤原簡易パーキング)から歩き始める。右奥から裏の自然公園に出て遊歩道を歩き、一車道に出て東海自然歩道に入ると、集落道が林道になり、聖宝寺の裏から1合目で山道になる。ここから聖宝寺道で、大貝戸道より道が険しく、急登が続いて負荷は大きいが、
大差ない時間で8合目の休憩広場に着く。大貝戸道と合流して藤原山荘までは、歩く人も増えて樹間に花や展望も開くが、雨後や雪解け時はぬかるみ道になる。
●雄大な景観の天狗岩
藤原山荘から笹を分けて北へ出ると、すぐに低いと草地の高原状台地になって展望が開いてくる。天狗岩へ向かう道は、テープ目印も多く明瞭で、細い灌木や石灰岩の増える中を、緩く登降して大きな道標の立つ分岐に出る。直進するとすぐに岩塊の集まる天狗岩(藤原岳最高峰)に着く。展望丘同様に雄大な景観が拡がっている。
分岐へ戻って左折すると、広い樹林の台地が続き、テープ目印をたどって鞍部から高所へ登ると、笹の中に三角点のある北西峰に着く、すぐ先の鉄塔下も御池岳方向の展望が良い。
次の鉄塔から、白船峠へ向かう稜線を離れて山腹の巡視路を下ると、二つの鉄塔を過ぎた後、白船峠道と合流する分岐に出る。ここまでの巡視路は、急崖の多い白船峠道より、安全でかなりの近道である。
木和田尾の巡視路に入ると、立木にペンキ目印も多く解りやすいが、二つ目の鉄塔を過ぎると、尾根が消えて谷側が植林の山腹道になる。やがて急降下になって谷へ下り、谷沿いから「白瀬峠登山道」の道標が立つ冷川林道に出る。
右折すると国道沿いに道が続き、一歩きで駐車場に戻る。なお谷へ下る途中から、鉄塔へ向かう巡視路に入ると、二基の鉄塔から植林下を道が下って、登山口に近い所の林道に出る。時間は大差ないが階段が付いていて歩きやすい。ただし土砂や落ち葉が道を覆って踏み跡の薄い所は要注意。
【参考ルート・子向井山の歩き方】
木和田尾の最初の鉄塔で右手の切り開きへ入ると、尾根が続いて子向井山へ行ける。そのまま下ると巡視路に合流する。
【アプローチ】
□車・桑名分岐から藤原分岐へ5・2キロ、藤原簡易駐車場へ。
交通・三岐鉄道西藤原駅から聖宝寺登山口へ徒歩20分。
【その他の登山道】
◇コグルミ谷から県境稜線
カタクリ峠から県境稜線を南へ約2時間で北西峰。
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