五十名山 柏原登山道(谷山経由)(滋賀県米原市、滋賀県多賀町〕 1A 霊仙山(りょうぜんさん) 三角点1084m 鈴鹿北端の名山そして名登山道 |
霊仙山遠望(猿登より)
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美濃山地の伊吹山と対峙する鈴鹿北端の名山。茫洋とした笹原の山頂部に立つと、その爽快感に魅了される。石灰岩質の山で花が多く、三峰を巡る明瞭な登山道もある。ただし日本海型の気候風土で、積雪期が長くガスも出やすいので要注意。なお中世のころ山頂部に霊仙寺があったと伝えられ、霊山三蔵記念堂も養鱒場の駐車地内に建立されている。
鈴鹿の北端山域を占める霊仙山は、北の伊吹山と対峙しながら、往古は信仰の山として、今は山頂周辺の茫洋とした笹原の魅力、日本海型の気象と風土、そして数多くの快適な登山道を配して、伊吹山と一味違った山歩きの醍醐味を感じさせる名山である。
霊仙山を代表する登山道の一つが柏原道で、米原市の柏原駅からほぼ一直線に、1合目毎の指標を立てながら道が続いている。ただし駅から歩くのはかなりの時間と労力を要するので、できるなら車で登山口までアプローチしたい。なお今回は帰路に谷山へ立ち寄り、時山登山道を経由して戻った。
柏原駅前の道が旧中山道で右手から国道へ出ると、道標があって山手に舗装路が延びている。国道から入るときは、伊吹山の標識がある交差点からすぐ西の、交番のある路地を南へ折れる。名神高速道を潜り、養鶏所の前で分岐する道を右にとると、登山道の看板が立ち、道が右へ曲がるところが登山道入口で、車を植林下の廃道脇に置いて歩き始める。
●踏み跡やテープ目印に注意
登山道へ入ると舗装路が山道に変わり、谷沿いから1合目に出て、その先から遊歩道風の快適な道になる。4合目にはコンテナ製の避難小屋が立ち、植林の間の細道もあるがまずは解りやすい道が、梓河内道の合流する7合目まで続く。
その先から継子穴の見どころを過ぎて谷山谷口の間は、谷山の山腹を巻く道となり、踏み跡が薄くなったり枝道が交差して紛らわしくなるが、踏み跡やテープ目印を注意し、西の谷へ下らず尾根に登る気持ちで南西に進むと、明瞭な道になって鞍部の谷山谷口に出る。西商店手製の案内板が立つ分岐を過ぎると、笹原の切り開き道になり、一登りで新設された避難小屋の立つ峰に出る。登山者用にいつも解放されていて、荒天時の休憩に利用できる。さらに数分歩くと石灰岩の散乱する経塚山へ着く。
経塚山から霊仙山や最高峰は適宜に判断して往復し、経塚山から帰路につく。谷山谷口(漆ヶ滝道分岐)へ下った先で登山道を離れ、右手の低い尾根に取り付き、尾根の高所で谷山山頂に着く。谷山は1合目で合流する県境稜線が、登山道を離れて五僧峠へ下る長い線の要点にある山で、木立に囲まれて展望は薄いが三角点がある。
少し戻ると山腹から登山道へ出る方法もあるが、植林下の広い稜線尾根を少し歩き、鹿除けネットが現れた所で、ネット沿いに藪を分けて下ると、時山からの霊仙山登山道に出る。古いがしっかりした山腹の巻き道を戻ると、7合目手前で柏原登山道に合流して、往路の道を駐車地へ戻る。なお谷山へ寄らずに直帰すると、二十分程度の時間短縮になる。
「アプローチ」
□車・関ヶ原分岐から米原分岐へ6・6キロ、柏原駅南の分岐Aから南へ20キロで登山口。
■交通JR東海道線柏原駅から登山口へ徒歩45分。
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