鈴鹿山麓てくてく旅

5　三重県亀山市(旧関町)・伊賀市(旧伊賀町)

東海道の宿場町・関、坂下で歴史に浸ろう

【関宿町なみの光景】

①    関宿

江戸時代に栄えた東海道の宿場町で、当時の面影を残した町並みが残っている。関宿の範囲は、東追分(伊勢別街道分岐)と西追分(伊賀・大和街道分岐)の間で、由緒ある建物を見学して歩くと、半日がかりの良い散策になる(亀山市関支所隣に無料駐車場)。関西線関駅から北進して左折した付近が町の中心地(中町)。資料館、本陣跡、百六里庭、福蔵院、地蔵院などが集中している。

②    観音山公園

亀山市関支所から北西の山手へ歩くと、各種のアウトドアを楽しめる観音山公園がある。アスレチック、テニスなどの運動公園、東海自然歩道(支線)、石仏観音順路のほか宿泊や食事のできる関ロッジがある。

③    正法寺山荘跡

観音山公園の北側に、中世のころにこの地方を治めた豪族関氏の山荘(砦跡があり、現在は桜の名所になっている。近くの羽黒山中腹には、出羽の羽黒権現を祀った羽黒権現神社があり、山荘跡から羽黒山のハイキング(往復)も楽にできる。

④    坂下宿

鈴鹿峠を山越えする直近の宿場町が坂下宿で、関宿ほどではないが国道1号沿いに古い道筋が沓掛から坂下、そして鈴鹿峠へと続いている。この道は東海自然歩道になっていて、中ほどに鈴鹿馬子唄会館、鈴鹿峠自然の家があり、坂下の外れに岩屋観音、鈴鹿峠に近づいたところに片山神社などがある。

⑤    加太周辺

関宿西追分から分岐した国道が、名阪国道沿いに加太を抜けて伊賀町へ入っている。この道は中世のころから大和街道と呼ばれ「鈴鹿関」に通じた主要道だったようで、関一族の鹿伏兎城跡と菩提寺の神福寺(加太市場)、さらに古い時代の川俣城跡と川俣神社(北在家)、大和街道の道筋を残す梶ヶ坂峠(中在家)などいくつかの史跡がある。また経塚山の西に、加太不動滝と大日滝がある。

⑥    大杣湖

関町(加太)と伊賀町の町界で加太越えと呼ばれた峠の西側に、柘植川源流を堰き止め造成した大杣池、鴉山池、馬場谷池などの人口池があり、役行者の祠などがある。

⑦    柘植(旧伊賀町)周辺

名阪国道・伊賀インターの北に、鈴鹿南端部の山歩きや東海自然歩道の中継で利用度の高い関西線柘植駅があり、駅の周辺には、横光利一文学碑、芭蕉公園(福地城跡)、万寿寺など駅からの散策範囲に史跡がある。

⑧    余野公園

関西線柘植駅と油日駅中ほどの県境脇にツツジの名所で名高い余野公園があり、東の油日岳山裾には奥余野森林公園(倉部川沿いか三馬渓谷)がある。

⑨    石山観音

名阪国道・関インターから津方向へ出て最初の分岐を右に入ると、石山観音(芸濃町)がある。自然石の岩肌に刻まれた磨崖仏と呼ばれる四十体ほどの仏像があり、馬の背岩の上から伊勢や鈴鹿山地の好展望が拡がっている。

☆その他の行楽施設

・名阪健康ランド

名阪国道・上柘植インターの北にあり、温泉、休憩、食事、催し物などで一日遊べる。

・名阪森林パーク

名阪国道・南在家インターの南にキャンプ場や宿泊施設がある。