鈴鹿山麓てくてく旅

1岐阜県関ヶ原町・大垣市上石津町

天下分け目の戦い「関ヶ原の合戦」をしのぶ

【日本三関の不破関跡】

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◆関ヶ原町

鈴鹿山地の周辺山麓は、その北端部が美濃山地を分ける国道21号線(中山道)です。関ヶ原町を起点として、一方が岐阜県上石津町から三重県へ、一方が滋賀県に向かっている。従って関ヶ原町は、往古から中山道、巡見街道、北国脇往還などが交差した要衝路であるとともに、関ヶ原合戦、壬申の乱の決戦地でもあり、歴史の町として見どころが多い。

    関ヶ原古戦場

豊臣秀吉没後の十七世紀初頭、東軍(徳川家康)と西軍(石田三成)の総勢十六万近い軍勢が関ヶ原で合戦した。当初互角だった戦況も、西軍の小早川秀秋が寝返り毛利元秀も動かず、一転して東軍が圧勝して徳川家康の江戸幕府が始まった。

この関ヶ原町の北部一帯で繰り広げられた合戦の旧跡、遺構を、東海自然歩道、史跡遊歩道などを組み合わせると効率的に歩ける。歴史民族資料館、丸山のろし場、最後決戦地、笹尾山石田三成陣跡、徳川家康陣跡など数多くの見どころがある。

    中山道関ヶ原宿・今須宿

関ヶ原町は奈良時代に、東海道鈴鹿関・北陸道愛発図とともに、日本三関の一つ東山道不破関が置かれ、江戸時代以降は五街道の一つ中山道がこれを引き継いで関ヶ原宿と今須宿が置かれた。七世紀に皇位継承を争った壬申の乱もこの地が戦場となり、関ヶ原合戦も含めて多くの遺構が残されていて、関ヶ原宿の脇本陣、与市の宮、不破関跡、不破関資料館、常磐御前墓、今須宿に問屋場、一里塚、常夜灯、寝物語碑などの見どころがある。

    関ヶ原町周辺

歴史的な遺構以外にも、多くのテーマ館やハイキングコースが充実している。テーマ館、自然の行楽施設として、エコミュージアム関ヶ原(自然博物館)、胡麻の郷(ゴマの健康館)、マーブルアート(大理石工芸品)、グリーンウッド関ヶ原(キャンプ場)、伊吹薬草の湯(湯と食堂)、関ヶ原ふれあいセンター、関ヶ原鍾乳洞などがある。

ハイキングコース、散策路は古戦場巡りロード、エコフィールド(池巡り)ロード、城山遊歩道、十九(ツヅラ)池ロード、松尾山から聖蓮寺(東海自然歩道)などがある。

    上石津町

関ヶ原町から上石津町を南下する国道は、かつて中山道と東海道をつなぐ巡見街道(幕府の巡見使が利用した道で伊勢街道とも呼ばれた)の道筋で、宿場町のような遺構はないが、武家屋敷などの見どころがある。また山間の町だけに自然の中の行楽地は多い。

上石津町牧田・一ノ瀬周辺

関ヶ原町に近い牧田に木曾義仲ゆかりの木曽神社、一ノ瀬に武家屋敷の桑原邸、上石津トンネルの東(牧田川)に景勝地の多良(バンガロー村など)、勝地峠ハイキングコース(芭蕉句碑)などがある。

上石津町下多良・前ヶ瀬周辺

上石津郷土資料館、千珠ボタン園、島津豊久墓(関ヶ原合戦西軍薩摩藩の武将)、緑の森公園(バンガロー村、アスレチック、運動施設や児童遊具、体験学習)などがある。

上石津町打上・時山周辺

三重県境近くの水嶺湖周辺に日本昭和音楽村(森と湖自然公園、江口夜詩記念館、音楽館、野鳥の森、コテージなど)、祖光寺(石仏)、唯願寺(天然記念物のシブナシカヤ)があり、時山にバンガロー村、時山文化伝承館がある。      【