三百山ピークハント

上丹生からイモが谷林道(滋賀県米原市〕

2 阿弥陀ヶ峰(あみだがみね)876m

霊仙山の衛星峰。山頂下に阿弥陀堂

赤い燈明塔の立つ阿弥陀堂跡

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登山口→山道→下山口
難易度 C C
安全度 B B
体力度 C B
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霊仙山登山道の谷山谷沿いに阿弥陀ヶ峰がある。霊仙山の衛星峰の一つであるが、経塚山付近から眺めると形の良い三角錐で堂々とした山体を見せている。地質も霊仙山と同じで、西へ派生する尾根は大岩を伴った石灰岩が累々と続き、二次林と調和のとれた景観があって春秋に咲く草花も多いから、手ごろなアプローチと時間で、石灰岩の山を楽しむことができる。

山頂の少し下には、現在も地元の篤志家が管理する阿弥陀堂跡があり、山名とともに宗教的色合いの濃い山だったことがうかがえる。集落から取り付きやすく、山頂の東には阿弥陀池の見どころもあり、そのまま谷山谷へ下って周回することもできる。

谷山谷沿いの西尾根を登り、イモガ谷林道から周回するコース設定で、JR醒ヶ井駅前から井養場へ向かい、醒井峡谷になる手で折れて上丹生の細い川沿い道を走り、谷山谷登山道とイモガ谷林道の分岐にある浄水場脇の空き地に駐車して歩き始める。

浄水場の左から広い山道に入ると、すぐに急斜面のジグザグ道となり、倒木も多く余分な時間はかかるが、古墳跡と言われる石垣の右から尾根に乗ると、石灰岩が散乱して岩の間を抜けたり巻き道を探しながら、一時間ほどかけて主尾根に出る。主尾根はさらに石灰岩の集積度が大きくなるが、二次林の切れ目から展望が開き、尾根は次第に拡がり、傾斜も緩んで歩きやすくなる。

やがて植林下になると、尾根へ直行もできると思うが、右手のテープ目印のある巻き道に入る。古い植林道のためかすぐに踏み跡は薄くなるが、谷地へ下らないで進み、正面が溝地になったあたりで左の尾根へ登ると、多少前後しても尾根に出られる。

●阿弥陀堂跡に出る

その後は良い尾根道が続き、帰路の分岐を過ぎ、尾根下の広い巻き道から、赤い灯明塔が立ち琵琶湖形と言われる霊仙岩を配置した阿弥陀堂跡に出て、さらに一登りした高所で、灌木と石灰岩の覆う阿弥陀ヶ峰に着く。なお時間があれば山頂東の阿弥陀池に寄ってみたい。東へ下って山腹が尾根になった所で、右手の谷地へ下ると十分ほどで池が現れる。山頂から来た道を戻って帰路につく。阿弥陀堂跡と道標の立つヌタ場を過ぎ、左手に広い山道が現れたら尾根を離れて山道へ入る。

多くの場所で倒木が道を塞いでいるが、明瞭なよく掘れた溝道が続き、踏み跡が薄くなった所は北の方位に藪を分けると、すぐまた明瞭な溝道になり、ジグザグと下って小谷を渡ると、古い山道から林道終点に着く。

地形図は破線になっているが広い林道があって、以前は上丹生と梓河内を結ぶ集落道だったらしく、右手の植林下に踏み跡が続いている。左折して谷沿いの林道を一歩きして駐車地へ戻る。なお車で林道終点まで来ると、逆コースで登って梓河内からの周回もできそうである。

【アプローチ】

□車・米原分岐から関ヶ原分岐へ45キロ、分岐X(醒ヶ井駅)から35キロで登山口。

■交通・JR東海道線醒ヶ井駅から上丹生バス停、徒歩20分。

【その他の登山道】

梓河内から東尾根(霊仙山登山道経由)

◇梓河内から中尾林道(山慣れた人向き)