三角点の山巡り 勝樂寺から西明寺(滋賀県犬上郡甲良町〕 13 本堂山(ほんどうやま)333m 正楽寺山から尾根伝いで |
本堂山から西明寺(三重塔)へ下る
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多賀大社から永源寺にかけて、湖東山辺の道とか古社寺街道と呼ばれ、かつては参拝者で賑わった参詣道が、鈴鹿山麓沿いに通じていた。その中で道筋の北に湖東三山で知られる西明寺と、これも由緒ある古刹の勝楽寺があって、その裏山を結ぶ山塊には、本堂山と正樂寺山が尾根通しで立ち並んでいる。
正樂寺山は中世に山城があり、その遺構を巡るハイキングコースから、尾根を歩いて本堂山から西明寺へ下り、旧街道から戻る周回も可能である。植林の多い低山で見どころもないが、三角点峰と古寺を巡る面白さがある。国道から勝樂寺の看板を見て東に折れ、名神高速道をくぐって二股道を右折すると、集落を抜けた突き当たりで勝樂寺に着く。寺の駐車場から歩き始め、堰堤下の水路を挟んで両側にある登山道の右をとって橋を渡ると、良い山道が上に向かっている。
山腹の途中には経塚や狐塚の遺構があり、尾根に出て右折すると、ピークを一つ越えて正樂寺山に着く。山頂の狭い切り開きから湖東平野の展望が開き、脇には「上龍落とし」の説明板が立っている。
正樂寺山から本堂山へ向かう道は、西へ下る明瞭な尾根に注意して、少し解りにくいが、左手の藪を分けて南の尾根に入る。尾根筋になって少し行くと小ピークに出るが、その手前で右に曲がりながら下ると、すぐに解りやすい尾根になる(テープ目印も多い)。ただし所どころで倒木や藪草が尾根を覆っていて歩きにくいが、手入れしていない植林や自然林で雑然とした樹相から、整然と手入れされた植林になった高所で本堂山(三角点)に着く。
●右手の尾根から西明寺へ下る
木立の中で展望のない山頂から南の尾根に出ると、良い尾根道がすぐに倒木や藪で歩きにくくなるが、そこを抜けると八つ尾山方向の展望が開く明るい尾根の突端に出る。
尾根が分岐して東の鉄塔へ行けそうな踏み跡もあるが、西明寺に下る帰路は、右手西向きの尾根に入り、薄い尾根を辿りながら、尾根が消えて山腹になった所もそのまま西へ下るうちに、急に現れる細い谷沿いの堰堤道に出て、左折するとすぐに西明寺(本堂と三重塔が立つ境内)に入る。
境内から参道を歩いて国道に出ても良いが、気が引ける人は、三重塔の右手から小谷を渡ると、薄い尾根道が西へ通っていて、高速道の手前から左に寄って境内へ戻り、寺門から国道へ出ても良い。
西明寺から勝楽寺(駐車地)までは、交通量の多い国道を歩かずに、駐車場横から車止めのある地道へ入ると、勝樂寺まで古い道が続いている。
【勝楽寺と正樂寺山】
登山口のある勝楽寺は、中世(十四世紀)に守護大名として権威をふるった佐々木導誉が開祖の寺。裏山の正樂寺山は導誉が築いた山城があった所で、一般向きのハイキングコースがあって、経塚、狐塚、上龍落とし、城跡、見張跡などの遺構を見ながら一時間程度で周回できる。
【アプローチ】
□車・多賀分岐から八日市分岐へ4・0キロ、分岐Uから1・1キロで登山口(勝樂寺)。
交通・近江鉄道多賀大社前駅から徒歩1時間20分、
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