三角点の山巡り 屏風・後谷から甲津倉〔滋賀県多賀町〕 11 イブキ550m イワスと比婆之山を巡る |
イブキ(イワスの採掘跡上部より)
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近江カルストと呼ばれる石灰岩質の台地が、霊仙山の南西に拡がっている。台地上の山を代表して男鬼山を五十名山に選んだが、同山域にイブキ、イワス、比婆之山がある。イブキは三角点の山、イワスは原石採掘で大展望の拡がる山、比婆之山は近江高天原説もある由緒ある比婆神社の裏山と、それぞれの山に特徴があり見どころがある。少し長丁場になるが、この三山を屏風、後谷、甲津倉と、三つの山間集落をつないで周回した。
多賀町の久徳から河内風穴に向かい、川沿い道が分岐で直角に右折した少し先で、学校跡地の広い敷地に出て、その近くの空き地に駐車して歩き始める。少し戻り古い小屋の建つ所が登山口で、山腹の古い道を登り、分岐で右折すると良い道があって、右から左へ廻り込みながら屏風の集落に出る。なお一カ所だけ草が覆って道が消える部分があるが、方向を変えずに草を分けて進むと再び良い道になる。集落の舗装路を少し下り、分岐で右折するとすぐに後谷の家が現れ、道の末端から小谷沿いを少し歩き、右から左へ橋を渡った所で、灌木の切れ目を探して山腹から尾根に出て、一部に倒木や藪分けもあるが、解りやすい尾根筋をたどるうちに、拡がった尾根を高所へ登ってイブキに着く。
●原石採掘跡の広い平地からイワスへ
展望のない山頂から、尾根の分岐に注意して北方向へ下り、尾根なりに歩くと地道の林道に出る。右折するとすぐに、原石採掘跡の広い平地に入り、錆びた小屋の前で草を分けると古い踏み跡があり、搬送設備らしき所から山腹を登って、採掘跡上部の草地の巡視路に出る。左折して岩壁の上端に出ると、湖東平野の雄大な展望が開く絶壁の縁を、足元に注意して高所へ登るとイワスの山頂になる。少し戻り分岐を左折すると、尾根沿いに巡視路があり、鉄塔表示のある分岐を右折し、鉄塔下を過ぎて尾根伝いに比婆之山に着く。この山頂もが笹が茂って展望は優れないが、二十分ほどで往復できる見どころの比婆神社はぜひ立ち寄りたい。左の尾根を下って平坦地に出ると、山肌の石灰岩に囲まれて、威厳のある社があり、廃村の男鬼集落から舗装路も登っている。
比婆之山へ戻り南東の尾根に入る。笹が深いが明瞭な尾根道の、緩い下りが平坦になって右手に派生する尾根が現れた所で、主尾根を離れて右折するが、この分岐が解りにくいときは、尾根が急な登りに変わる所で、気がついて少し戻れば良い。
派生尾根は道もなく歩きにくいが、尾根芯の藪を避けて疎林を選び、最初は右に出た後左に変わり、谷へ下りないように注意して下るうちに、前方に谷地が現れ、左へ寄って尾根から谷道に出る。橋を渡り堰堤の左から谷地へ下って集落道に出て、甲津倉の家並みを抜けて長い舗装路を歩き、県道に出て右折してさらに一歩きして駐車地へ戻る。
【アプローチ】
□車・多賀分岐北の分岐Bから河内風穴へ4・2キロで登山口(駐車地)。
■交通・近江鉄道多賀大社前駅から久徳バス停、徒歩1時間。
【その他の登山道】
◇イブキ・・イワス/男鬼峠から林道で猫峠
◆比婆之山男鬼廃村集落から比婆神社参詣道
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