三角点の山巡り

竹谷林道から馬の背尾根〔三重県菰野町〕

10 ネコ614m

笠岳から馬の背の三山周回

右からネコ・笠岳・馬の背(千草より)
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登山口→山道→下山口
難易度 C C
安全度 C B
体力度 D B
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御在所岳周辺の三重県側で、湯の山から朝明渓谷にかけては、御在所岳や国見岳から派生する広い山域があり、人里が多いこともあって十指以上の里山が点在している。その中雲母峰とともに三角点を有するのが「ネコ」で、近くの尾高山や福王山と比べて、標高山容ともに遜色がないのに、麓からの登山道も見どころも無いためか歩く人は少ない。

ネコには時折三角点巡りをする人がいて、その場合はほとんどが山の西側を通る東海自然歩道の風越峠から歩いている。そこで今回、人里からの山容に惹かれて、山麓の千草から竹谷林道へ入り、尾根通しで隣接する笠岳と馬の背を加えた三山周回で歩いた。

近鉄湯の山温泉駅から橋を渡った所で右折し、鈴鹿スカイラインを横切って千草の標識がある手前で、青い金網の間からゴルフ場の道に入ると、すぐにフェンス沿いの林道になり、分岐を左折した竹谷林道の終点近くに駐車して歩き始める。

この林道の北側を、西から北へ曲がってネコへ登る尾根が今回のコースで、少し戻って末端から尾根に乗ると、切り開きの良い道がついている。高度が上がるにつれて、ヤセた岩尾根に変わって岩塊を巻いたり乗り越えたりするが、尾根筋は途切れずに続いている。尾根が北向きになると、やがて急登の山腹になり、高所へ登るうちに、大岩のあるピークからさらに二次林下を緩く登ってネコ(三角点)に着く。雑木に囲まれて展望はない。

●ネコから笠岳は良く踏まれた道

山頂から西に出ると、良く踏まれた道にテープ目印も多く歩きやすくなる。反射板の立つ所がネコ最高点で、南に回り込むと展望の良い場所がある。笠岳までは東海自然歩道からの登山道もあって解りやすい。

笠岳からの帰路は、直進する尾根に注意して、山頂の赤杭から南へ直角に折れて山腹を下ると次第に尾根状になって、古い石垣を過ぎると交差する尾根に出る。そこを左折すると、小さなピークがあって幾度かアップダウンするが、尾根が続いて馬の背に着く。

ただし山頂は立木につけた標高(405m)文字だけで、山名札もなく解りにくいので、うっかりして東へ直進しやすいが、北東へ折れて雑木の境を下ると、植林下の正しい尾根になる。なおこの尾根筋には所どころに石柱があって、「陸軍用地」と刻字したものもある。下るうちに尾根が消えた所で、植林下を北東へ適当に歩くと、溝沿いの薄い踏み跡から谷へ出て、堰堤の先で渡渉すると駐車地に近い林道に出る。

なおこのコースを逆に歩くと、ネコから下る場合の尾根の分岐が、解りにくく紛らわしいので、避けた方が無難だと思う。

【東海自然歩道コース】

ネコへ歩きやすいのは紹介コースより東海自然歩道で、湯の山(スカイライン沿いの希望荘前)から自然歩道を風越峠へ歩き(107頁参照)、テープ目印のある踏み跡へ入るとすぐに笠岳とネコの道に出る。風越峠から逆方向の尾根へ登ると「南コブ」へ楽に往復できるので、組み合わせて歩く人も多い。

【アプローチ】

□車・湯の山分岐から武平峠へ32キロ、分岐Tから35キロで登山口(駐車地)

■交通・近鉄湯の山温泉駅から徒歩1時間15分。