三角点の山巡り

勝地峠から勝地林道往復(68岐阜県大垣市9関ヶ原町)

6 ボンテン617m

7 勢州峠(せいしゅうとうげ)565m

8 ナガムネ532m

9 タカンジョ573m

鈴鹿山地の北端部東の低山を歩く

ボンテン(手前鉄塔)から養老山系の展望
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登山口→山道→下山口
難易度 C A
安全度 B A
体力度 C B
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藤原町から養老山地と鈴鹿山地を隔てる国道が、大垣市(上石津町)の牧田川に沿って関ヶ原町へ通じている。鈴鹿山地の北端部東にあたるこの周辺は、烏帽子岳から北は標高が低く知名の山も少なくなるが、それでも密度の濃い山域が続いていて、それが好条件となってか、山裾から山頂部にかけて幾筋もの林道が造成されている。

林道歩きを敬遠する登山者も少なくないが、これを逆手にとって三角点峰をハシゴするのも面白い趣向で、今回歩いたナガムネ、勢州峠、ポンテンも、土岐多良越と言われた由緒ある勝地峠から林道を往復して巡回した。タカンジョだけは以前の山行記録によるが腸の良い季節なら4山巡回も十分可能である。

上石津トンネルの西側にある勝地峠へ下多良または川西のいずれかから入り、峠近くの分岐で勝地林道へ折れると、送電線を過ぎた少し先で、山手へ向かう林道分岐に出る。その先はゲートで車両進入不能のため、入口付近の路肩に駐車して歩き始める。

地道の林道を登るうちに高原状になり、随所で養老山系の展望が開いてくる。やがて道標の立つ分岐林道を過ぎ、その先の鎖を掛けた林道を右折して最初のナガムネに向かう。

●二次林下を続く登降してナガムネへ

地形図にもない林道を少し歩き、道が広くなって左へ下る所で、低い土手を越えて高所へ登って尾根に出る(入口にテープ目印)。尾根に乗ると薄い踏み跡もあり、展望の開く笹尾根から、二次林下の尾根を緩く登降してナガムネに着く。樹林で山頂の展望はない。ナガムネから来た道をたどって林道分岐へ戻り、右折して緩く登ると、林道上の勢州峠へ着く。標識も無く山頂が解りにくいが、林道が向きを変えて下りになる所が山頂の小広場で、脇に笹の覆う古い林道があり、少し奥の土手上に三角点がある。

続いて尾根筋を切り開いた林道を歩き、最初の分岐を左折し、次の分岐を右折して巡視路表示から尾根に出ると、四周に展望が開く鉄塔下に着く。なお分岐を直進しても鉄塔へ行けるが、入口の階段付近が崩壊している。鉄塔から西へ出るとすぐに左手が小高くなり、足元を選んで登るとボンテンに着く。

なお今回は省略したが、右へ下って踏み跡に出て分岐を左折すると、解りやすい尾根道があってタカンジョへ片道四十分ほどで歩ける。その先へ出ると下明谷集落方向へ下る踏み跡も続いている。

帰路は長い林道歩きになるが、来た道を戻って駐車地に戻る。山慣れた人なら林道沿いの尾根道も一部分ながら歩ける。

なお車で通過する勝地峠には、秀吉軍や関ヶ原合戦での島津義弘軍の通過した案内板が立ち、芭蕉の句碑も近くにある。

【アプローチ】

□車・関ヶ原分岐から藤原分岐へ92キロ、分岐Sから2キロで登山口(勝地林道分岐)

■交通・JR大垣駅から下多良バス停、徒歩35分。