三角点の山巡り 東海自然歩道から加太北在家[三重県亀山市〕 5 経塚山(きょうづかやま)623m 五葉松と奥の山と合わせ三山を巡る |
![]() 経塚山と右奥の尾根沿いピークが奥の山
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鈴鹿山地の県境稜線は、鈴鹿峠からさらに南西へ十キロほど続いて終わるが、その間は滋賀県側より三重県側の方が山深くなり、知名度は低いが良い山も多い。紹介する経塚山(三角点峰)もその一つで、五葉松と奥の山の三山周回はかなりの長丁場になるが、東海自然歩道を利用できるし、奥の山と経塚山は尾根通しで歩きやすい。南鈴鹿の山は、北鈴鹿に比べると冬の積雪量が格段に少なく、展望もそこそこあって冬期山行向きである。
名阪国道・板屋ICから加太板屋に出る。左折して北在家を過ぎ線路を潜った所が下山口で、脇の草地に置き車して林道に入る。舗装路を二キロほど走り、東海自然歩道入口近くの路肩に駐車して歩き始める。
道標の立つ入口から林道の自然歩道に入り、谷沿いをしばらく歩くと堰堤の谷が現れ、加太不動滝の道標脇から尾根に取り付く。山腹から支尾根に乗ると、ヤセ尾根や雑木の藪分けもあるが、総じて明瞭な尾根が続き、展望の良い主尾根に出て五葉松に着く。山頂の先で古木の立つ尾根分岐を北へ下った所が峠状の鳥越場で、山腹の踏み跡から谷沿いに下り、堰堤の右から自然歩道に出る。広い道が山腹になって階段を登った所が西鳥峠で、薄い踏み跡を山腹から尾根に出ると、岩の間を越える難所になるが、抜けると平坦で好展望の笹尾根になって奥の山に着く。奥の山から経塚山へは、尾根伝いで実質一時間で歩ける。ただしめざす尾根が解りにくく尾根道を進むと東尾根に入るし、右へ下ると西尾根へ入るので、ここは南へ笹を分け、左右に振れずに下ると笹が減って細いザレ尾根が現れる。皮肉にもこの先は、テープ目印がふんだんにあって途中の尾根分岐も迷わず歩ける。鞍部に下ると自然歩道へ行く踏み跡もあるが、尾根を直進して急登すると、笹の深い平坦部になり、植林下から尾根分岐を左に寄った所で経塚山に着く。三角点だけで展望のない山頂から、すぐ南には山名の由来らしい経塚がある。
●雄大な展望の開く採掘場の上端
時間があれば山頂から西へ草地を少し下り、採掘場の上端に出て雄大な展望を鑑賞して、山頂へ戻って帰路につく。地形図に破線のある加太北在家へ下る尾根は、ここも下り口が解りにくいので注意がいる。草を分け倒木を越えて南へ下ると、広い伐採尾根に出て踏み跡が現れ、やがて良い尾根道になった後、急降下しながら左の谷へ下り、谷沿いから林道に出る(逆に登るときは山火事防止の看板から谷へ出て渡る)。
若木の植林に囲まれた林道を十分ほどで置きした国道脇に出る。置き車のないときは、駐車地までさらに三十分ほどの歩きが必要である。
【鈴鹿南端の山】鈴鹿峠から南の三重県側は、名阪国道と国道25号線が加太沿いに並行して通り、北側には知名度は低いが「寒風、牛谷山、行者山、南休石、新山、烏山、大杣山」など、経塚山の周辺に未紹介ながら踏み跡があって歩ける山も多い。
【アプローチ】
□車・名阪国道・板屋ICから1・3キロ(下山口)、さらに2キロで登山口(駐車地)。
■交通・JR関西線加太駅から徒歩4分。
【その他の登山道】
◇加太不動滝駐車場から東海自然歩道(標識「バンドウ山8.7k」先の谷沿いから尾根)
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