三角点の山巡り 上集落巡視路から東尾根〔岐阜県大垣市上石津町〕 4 猿登(さるのぼり)702m 巡視路や林道を歩く好展望の快適コース |
送電線の通る猿登(コエド峠の北より)
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烏帽子岳の物見岩から北方を眺めると、眼下の牧田川を挟んで、高度感は無いがかなりの山域を持った山が幾里谷の東に見える。山の名を猿登と言い、三角点の点標名をそのまま用いているらしいが、山腹に幾本もの鉄塔が立って送電線が這っている。山頂付近も林道が通り、周囲一帯も黒々とした植林で覆われていて、岳人好みの山とは到底思われないが、ハイキングや三角点巡りが目的なら、巡視路や林道があって歩きやすく、展望も良い山である。 三角点巡りがしたくて、周囲の山がまだ雪化粧のころに巡視路から登ってみたが、雪もほとんど無く快適な道と展望は予想通りだった。 大垣市上石津町の国道から時山方向へ向かい、湯葉神社を過ぎて上(集落名)が途切れた所で、左へ車道が分岐する角の空き地へ駐車して歩き始める。五分ほど歩き右手の林道を過ぎた所で、鉄塔表示板を見て巡視路に入る。山腹を少し登ると植林の拡がる平坦な林になり、遊歩道のような道を西に歩くと、細い山道になって尾根に出て、頭上の送電線を見ながら高所へ登ると、北東の展望が開く最初の鉄塔に着く。 次の鉄塔に向かって踏み跡の無い山を登り、笹を分けて雑木の間を抜けると良い尾根道に出る。左折して緩く登るとすぐに二つ目の鉄塔に出るが、同じように好展望である。さらに前方の鉄塔に向かって歩き、下から来る道と合流する所で、尾根へ登ると再び良い道になり、ピークを巻きながら尾根に戻ると北から来る林道終点に出る。 ●林道は霊仙山と烏帽子岳の展望台 霊仙山や烏帽子岳の展望が開く林道終点の広場から、林道を歩いて山頂に向かうと、直射日光は照りつけるが雑木の間から西の展望が開き、林道が左へ下る所で正面の尾根に直進すると、ピークを過ぎた先で植林下の猿登三角点に着いた。西の一画だけ伐採されて、霊仙山やソノドの展望が開いている。帰路は東へ一直線に延びる尾根を下る。最初は笹が深く踏み跡も薄いが、左の暗い植林の谷縁を急降下するうちに、尾根に踏み跡が現れてくる。間伐材の散乱する植林下を過ぎると予想外に雰囲気の良い二次林帯になり、尾根が拡がってきた所を東へ直進すると、植林の間に通した林道から集落道に出る。 延坂やコエド峠へ通じた古い道も、ゴルフ場へ行く車道が取って代わり今は通る人も車もないが、右折するとしばらくの間広い地道が山間の小谷沿いに続き、橋を渡って集落の家の間を抜けるとすぐ右手が駐車地である。 【コエド峠】上集落へ入る手前で養老ゴルフ場へ行く車道に折れ、延坂・西山の分岐を左折するとすぐに林道分岐に出る。舗装路の林道へ入ると、急な坂道が猿登の山腹を巻きながら続いてコエド峠に着く。「山は永遠なり」と刻字された石碑が立つ広々とした峠で、ここまで車で来ると林道が続いて猿登まで楽に歩ける。峠から北へも林道が延びていて、「幾利」や「新の谷」などの三角点峰も周回できる。ただしコエド峠の先にゲートがあって車は通行できない。 【アプローチ】 □車・藤原分岐から関ヶ原分岐へ7・4キロ、分岐Gから2キロ(登山口・巡視路)。 ■交通・大垣駅から時バス停、徒歩30分。
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