五十名山 東光寺尾根から南尾根巡視路(滋賀県東近江市〕 50 白鹿背山(はっかせやま)755m 信仰篤い里山。山之辺の道を戻る |
白鹿背山(愛東道の駅より)
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八日市から永源寺へ向かう交差点から、愛東道の駅にかけての国道を走ると、東の田園越しに、高野山、明神山、白鹿背山と続く山塊が現れてくる。その中では山容、高度ともに白鹿背山が主峰格で、山裾の東光寺や大覚寺、また稜線続きの明神山(明神社)からも登路があり、信仰篤い里山であることが解る。
白鹿背山の山麓に電力会社の施設があって、送電線や鉄塔が山の周辺を縦横に走り、山の景観を損なう半面で、歩きやすい巡視路があり、今回は東光寺から尾根を登り、明神山へ続く南尾根の途中から、巡視路を下るコース設定で歩いた。
百済寺と永源寺を結ぶ県道の中ほどで、東光寺の標識を見て細い平尾の集落道へ入ると、すぐに家並みが途切れて山間となり、両側に墓地がある駐車場から歩き始める。
直線道をわずかに登ると寺門の立つ境内となり、風格のある本堂から裏のお堂右手の林道へ入る。寺の裏から延びる尾根に乗るため、藪の切れ目から山腹の踏み跡を探し、斜めに登って尾根に出る。初めは踏み跡が薄く倒木も多くて歩きにくいが、足元を選びながら登るうちに、急登から平坦になって尾根道が現れ展望も聞いてくる。やがて左からの尾根に合流し、低い灌木を抜けると鋼板製の視界図を据えた展望台に出る。草の上から湖東平野の展望を眺め、高所へ向かうと急に良い道になって、二次林から植林下に入って白鹿背山に着く(東光寺山の山名札もある)。
●一般向きには鉄塔沿いに巡視路を
木立で展望のない山頂から、帰路は南尾根の途中から巡視路を下るコースをとり、南東の山道から鉄塔を一つ過ぎた所で、藪を分けて薄い尾根筋に入り、植林と雑木の堺から、一度尾根を左へ移って少し登ると巡視路に出る。なお複雑な尾根歩きを避けたいときは、鉄塔に沿って左から回り込む巡視路を歩く方が解りやすい(地図の参考ルート参照)。
巡視路に合流して少し登り、展望の良い鉄塔から南のピークへ登り返した所が明神山へ続く稜線分岐で、右折してアップダウンし、尾根の突端からさらに展望の良い鉄塔に出て、山腹の巡視路をジグザグと下って林道終点に着く。なお白鹿背山から直接下る巡視路もあるが、付近が松茸山で入山禁止期間があるので注意する(地図の参考ルート参照)。
林道を下って近江開閉所の前を過ぎ(林道入口に鎖あり車両進入不能)、最初の路地を右折し、右手に現れる堤防に向かって折れて左へ歩くと「八反溜」と呼ぶ白鹿背山の景観が開く大きな調整池がある。池に立ち寄った後、大覚寺へ通じる「山之辺の道散策路」と名がついた遊歩道から、東光寺の道に出て駐車場へ戻る(集落道を戻っても良い)。
【参考ルート】
帰路で下る林道途中に巡視路の入口があり、ここから登る周回もできる。近江開閉所入口近くに駐車すると、車道歩きもなくかなりの時間短縮で歩ける。また明神山の稜線分岐から、山頂に「八大竜王大明神」を祀る明神山経由でも参詣道があり、林道からの巡視路と組み合わせると別の周回コースになる。
【アプローチ】
□車・八日市分岐北の分岐Rから3・8キロで登山口(東光寺)。
■交通・近江鉄道豊郷駅から平尾バス停、徒歩15分。
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