五十名山 北尾根から高取山公園(滋賀県多賀町〕 48 八つ尾山(やつおやま)616m 好展望の山頂から高取山ふれあい公園 |
八つ尾山(高取山の尾根より) |
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湖東平野沿いの国道から眺める鈴鹿山地は、県境までの奥深さもあって目に付く山が少ない。八つ尾山もそのような山で、犬上川沿いの藤瀬あたりへ入ると堂々とそびえる山容も、国道からは高速道路も重なってほとんど見えない。しかし中世のころに山城があったと伝えられるだけに、山頂からの展望は抜群で、高取山ふれあい公園を結ぶ周回路もあって、三拍子揃った湖東北部を代表する名山である。 八つ尾山の代表コースは、多賀町藤瀬から登って高取山ふれあい公園から戻る周回で、多賀大社に近い胡宮神社西の国道から、犬上ダム方向に折れて少し走り、大滝神社の横から右折して農道に入る。舗装路の細道がT字路へ出た所に「ふれあい公園」の案内板と休憩所があり、脇の駐車地から歩き始める。 左折して藤瀬方向へ緩く下ると、右手に「八つ尾山林道」の標柱が立つ林道の分岐が登山口で、林道左の尾根末端に分岐道へ回り込んだ所から取り付いて尾根に乗る。 尾根筋をたどり足元を選んで登るうちに、尾根の右手に薄い踏み跡が現れ、すぐに木製階段を埋めた山道に出る。この道は八つ尾山の北を巻く林道の中継道らしく、階段が付き山腹はジグザグに切って歩きやすいが、直登だけに急登が急で、息を切らして登りきると、ようやく左から来る林道終点に出る。 さらに右手に広い作業道が平坦に延びているが、左の山腹へ倒木を越えて入るとすぐに明瞭な尾根になる。傾斜が緩み樹脂製の階段もある二次林下の尾根を登るうちに、右手に湖東平野の展望が拡がる山頂部の突端に出る。そこを左折して低い鞍部に下り、わずかに登り返すと標柱の立つ八つ尾山山頂に着く。 ●公園の遊歩道を戻る 木立の中の山頂から突端まで戻り、帰路は左折して高取山へ向かう。平坦な尾根道が終わると植林下の急降下になるが、ジグザグとした山腹も階段がついて解りやすい。山腹が尾根に変わると、林道風の広い道が交差する鞍部に出て、階段が付いた細い山道へ登る。ここから高取山の山域で、明瞭な二次林の尾根に踏み跡が続き、やがて左手に天狗堂や御池岳の展望も開いてくる。三つの低いピークを越えて下ると、樹木を伐採した一画に造成した地道が分岐する遊歩道に出る。 「パノラマハイキングコース」の看板が立つ分岐を左へ登りきった山頂が高取山で、植林を伐採して展望が開き標識もある。遊歩道を先へ進むと展望台があり、分岐の左をとりながら下るうちに「高取山ふれあい公園」のオートキャンプ場に出る。余裕があれば公園を見学した後、車道から駐車地に戻る。 なお往路のルートは地形図に破線の付いた尾根で、少し先に地形図では実線の尾根がある(地図のサブコース)。このルートも歩いてみたが実線は間違いで普通の山道。墓地を過ぎた先にテープ目印の入口があり、小岩が多いが明瞭な溝道があって左から来る林道に出る。この道の方が傾斜は緩い。 【アプローチ】 □車・多賀分岐から八日市分岐へ1・4キロ、分岐Qから4・3キロで登山口(高取山公園分岐)。 ■交通・近江鉄道多賀大社前駅から徒歩1時間20分。 【その他の登山道】 ◇宇曽川ダムから高取山西尾根(公園遊歩道に合流) |
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