五十名山 西尾根から油日岳三馬谷〔三重県伊賀市〕 47 旗山(はたやま)649m ゾロ峠から三国岳と油日岳を巡る |
旗山(余野公園近くの県道より)
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鈴鹿山地も県境稜線が鈴鹿峠の南へ出ると南端部になって、滋賀県側より三重県側のほうが山深くなり、鈴鹿山地と布引山地を分ける名阪国道を走ると、亀山市から伊賀市にかけての道沿いには、羽黒山や観音山など関の低山群、鉄塔を乗せた富士型の仏ヶ平、山肌を鉱山掘削で痛々しく削られた経塚山や旗山などが目に入ってくる。
この山域を代表する山が旗山で、柘植から良い登山道があって展望も良く、稜線からゾロ峠へ下ると、県境の三国岳から油日岳へ歩けるし、東海自然歩道から柘植へ戻る手ごろなルートもあって登山人気が高い。
今回のコースは柘植から登ってゾロ峠へ下り、さらに県境稜線から三国岳と油日岳を周回するもので、ファミリーハイクならゾロ峠から東海自然歩道を戻ってもよい。
柘植駅から線路沿いを少し歩いて左へ渡ると東海自然歩道となり、大日如来の石碑を過ぎた次の路地入口の空き地に駐車して歩き始める。左手の工場を過ぎると林道になり、行き止まりの熊鷹神社を左に回り込んで山道へ入る。良く踏まれた溝道から尾根に乗り、左からの巡視路と合流して鉄塔下に出て、植林下の尾根から、雑木林に変わって階段を登りきると旗山の山頂に着く。すぐ正面に三角点があり、右へ一分ほど行くと、鉄塔下の好展望で大勢の休憩に良い場所もある。
来た道を戻り分岐を直進して東の平坦な稜線に入る。低い笹と灌木の間から北西の展望が開く快適な道を下り、登り返して烏山の分岐に出る(直進して烏山を往復してもよい)が、左のゾロ峠へ向かう笹道に入ると、踏み跡は細く薄くなるが、足元に注意して尾根筋を下り、山腹から方向を変えて笹尾根に出ると、東海自然歩道の通るゾロ峠に着く。
●県境路は岩尾根の急登降
三国岳の道標方向へ直進し、笹に覆われた踏み跡に注意しながら緩く登ると、笹や灌木は多いが明瞭な尾根道になって、明るいザレ地の鳥不越峠に出る。峠の先から岩場の急登になり、固定ロープもないので慎重に越え、樹林下に入って県境稜線の三国岳に着く。展望のない山頂から油日岳方向へ左折すると、解りやすい県境の登山道になるが、岩角や木の根をつかんで急降下したり、ガレ脇やヤセ尾根の多い難路が続き、油日林道の分岐を過ぎると、ようやく安定した尾根道になって、岳大明神を祀った油日岳に着く。
山頂の脇から余野公園の道標を見て右に折れ、笹を分けて下った分岐で県境を離れて左をとると、すぐに岩壁の前から三馬谷に出る。谷沿いには鎖や梯子などで整備された登山道があり、ほどなく三馬谷小屋の建つ林道終点に出て、簡易舗装路から東海自然歩道に合流して駐車地へ一歩きする。
なお自然歩道の合流する所が公園(奥余野森林公園)に整備されていて、広い駐車場があるので、ここへ置き車できればかなりの時間短縮になる。
【アプローチ】
□車・名阪国道・伊賀ICから2.0キロで登山口。
■交通・JR関西線柘植駅から徒歩20分。
【その他の登山道】
◇東海自然歩道から巡視路(本書登山口の北10分)
◇奥余野森林公園から東海自然歩道(ゾロ峠で合流)
◇東海自然歩道から烏山・旗山(山慣れた人向き)
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