五十名山 南西尾根から北東尾根(滋賀県甲賀市〕 44 能登ヶ峰(のとがみね)759m 鹿の楽園といわれる笹原の山頂へ |
![]() 鹿の楽園・能登ヶ峰の笹原尾根
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御所平から西望すると、田村川を挟んでサクラグチ方向へ尾根を延ばしている山塊が見える。尾根上に幾つもの小峰を連ねて、所どころのガレの周辺には、樹木が消えて展望の良さそうな笹原が拡がっている。この山塊が能登ヶ峰で、笹原の尾根を歩く爽快さは東隣の御所平に勝るとも劣らない山である。 能登ヶ峰は三角点の山頂から南はごく平凡な植林の山で、南から登って山頂から引き返すと山の良さが解らない。そこで山頂から北東へ樹林の尾根を抜けると、山稜が拡がって二次林帯に変わり、アセビが群生し鹿の通り道が幾条も線を引く、鹿の楽園と呼ばれる爽快な笹原になる。 ただし直線的な山稜尾根が続くので、コースの取り方には工夫が必要で、以前この尾根を大河原から登ってウグイ川へ下ったが、全体に長丁場になるし下山口に置き車も必要になる。そこで今回は地元の黒滝で整備した登山道を登り、笹原を縦走して田村川林道から周回した。このコースなら五十分ほどの林道歩きで登山口へ戻れるので置き車も必要ない。土山町の国道一号線と大河原を結ぶ県道の途中で、遊漁場の看板がある分岐から黒滝へ向かい、集落に入ってすぐ左手の黒滝公民館の駐車場から歩き始める。隣接する小川の橋を渡り、能登ヶ峰の道標から階段の付いた山道へ入ると、谷沿いの山腹道から小さな峠に出て、右折して支尾根に乗る。 TVアンテナを過ぎて展望の開く突端から、ネット沿いにカヤトを分けて主尾根の鞍部に登ると、植林下の広い尾根道がほぼ一直線に延びている。幾度か現れる尾根の分岐を道標やテープ目印に注意して登るうちに、植林下で展望のない能登ヶ峰に着く。 ●田村川林道から戻る 山頂から北東へ山腹を緩く下り、左手に北西の展望が開く尾根端に出て倒木の多い尾根を抜けると、やがて尾根が拡がってきて、アセビの群生する二次林に変わってくる。 笹原の覆う尾根はどこでも歩けるが、右側の尾根端についた踏み跡から、展望の開く笹原を鞍部へ下り、再び高所へ登るこの付近は、鹿の楽園と呼ばれて幾筋もの獣道が通っている。尾根の分岐する高所から樹林下の細尾根になり、急降下すると再び尾根が拡がってきて、アセビの群生する笹原になる。 テープ目印の多い踏み跡をたどり、右手の尾根端に寄って左のピークを巻きながら緩く登ると、山腹の二次林が植林に変わった所で、田村川林道へ下る分岐に出る。テープ目印が多く錆びたドラム缶が放置されている。 植林と雑木の境から、山腹を急降下するうちに倒木などで踏み跡が薄くなるが、南東方向を目安にして両側の谷地に注意して下ると、明瞭な尾根になって末端へ下る。林道が近づいた所で右へ寄り、水流のある小谷を渡って谷の切り開きから林道に出る。 なお、ここから登るときは張った虎ロープが目印になる。この後右折して田村川沿いの林道を一歩きして駐車場へ戻る。 【アプローチ】 □車・土山分岐から大河原分岐へ3・3キロの分岐Pから1.6キロで登山口(黒滝公民館駐車場)。 ■交通・JR草津線甲賀駅から黒滝口バス停、徒歩25分。 【その他の登山口】 ・猪足谷林道から北東稜線(横谷山から稜線)ウグイ川林道から北尾根(山慣れた人向き)
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