五十名山 大河原林道から鎌掛峠縦走〔滋賀県甲賀市〕 43 西山(にしやま)722m 丸茅山・砥山・猪の鼻ヶ岳へ四山縦走 |
西山(平子峠の東より)
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日野町から鈴鹿スカイラインへ向かう国道は、綿向山や水無山がそびえる北側に対して、南側は間近に山塊が迫っているが名の知れた山がない。それでも分断することなく、低い稜線が大河原から鎌掛峠へ続いていて、青土ダム周辺の山域では主峰の西山から、西方へ丸山、砥山、猪の鼻ヶ岳と延びている。
この四山をつなぐ稜線は道があって縦走できる。一部に複雑な道筋もあるが、西山周辺の好展望と全体に歩きやすい良いコースで、丸茅山から西はすぐ横を林道も通っていてさらに安心して歩ける。ただし四山縦走は下山口の置き車が条件になるので、それができないときは、中間の丸茅山から澄禅寺へ下る分割も可能である(双方へ徒歩で戻れる)。
コース設定は西山から猪の鼻ヶ岳への縦走で、最初に下山口の鎌掛峠付近に置き車の後、平子峠から少し東で林道に入り、道が大きく左へ曲がる付近(登山口の駐車地から歩き始める。取り付きは山腹の鉄塔へ向かう巡視路で、標示に従って山道に入り、小谷を渡ると階段の付いた解りやすいジグザグ道となって、好展望の鉄塔下に出る。さらに巡視路を上に歩き、道が左に曲がる所で、右手の植林に入って山腹を高所に向かい、展望の開く笹原の尾根から西山山頂に着く。
●西山から解かりにくい尾根に注意
西山から丸茅山の間は、解りにくい所が二カ所あるので要注意で、最初は笹の深い山頂から右手に延びた尾根に向かい、鹿除けネットが現れた所で、尾根を離れてネット沿いに下る場所。次は鞍部から登り返し、再びネットの前に出た所で右折の後、尾根に出て左折し、緩い下りが登りに変わる所で、右手の広い山腹へ下りて北西の尾根に移る場所で、ここを無事に過ぎると後は明瞭な尾根道になり、分岐に出て右折するとすぐに丸茅山に着く。山頂は道から少し右手に登った植林下で、登る手前に澄禅寺へ下る道がある。
丸茅山を過ぎると、尾根の右手に林道が並行して通り、植林帯の尾根道は下草もなく歩きやすくなる。幾つかのピークをアップダウして低山を過ぎ、緩く下った所で林道へ出て、少し歩いて道が左に曲がる所で、テーブ目印のある切り開きから猪の鼻ヶ岳へ向かう山道へ入る(林道をそのまま直進すると下山口の鎌掛峠へ直行する)。
尾根下や尾根上の山道は明瞭な踏み跡とテープ目印が続き、山腹へ下る分岐でそのまま尾根を進むと、雑木林に入ってすぐに猪の鼻ヶ岳に着く。木立で展望はなく、「宝殿ヶ岳」の山名板を掛けた山頂から来た道を戻り、分岐を直進して下ると、植林下の登山道から宝殿林道に出て、一歩きで鎌掛峠に着く。
なお峠脇の調整池は公園風に整備されて良休憩場所になっている。また鎌掛峠の南に国指定天然記念物のシャクナゲ渓谷、北には蒲生一族の城跡「音羽城公園」があり、西山の南には行楽施設を備えた青土ダムがある。
【アブローチ】
□車・大河原分岐から日野分岐へ1.0キロで林道入口。さらに0.8キロで登山口(駐車地)。
■交通・JR草津線甲賀駅から大河原バス停、徒歩20分。
【その他の登山道】
◇シャクナゲ渓谷から猪の鼻ヶ岳(遊歩道から林道)
◇澄禅寺から丸茅山(南東尾根から稜線)
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