五十名山 風越谷林道から深谷山往復(滋賀県東近江市) 39 銚子ヶ口(ちょうしがぐち)1076m 最短のレール尾根から深谷山へ |
銚子ヶ口(県境稜線より)
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雨乞岳から黒尾山へ派生する稜線上で、イブネと黒尾山のほぼ中間に銚子ヶ口がある。山頂部に突出した峰がなく標高差の少ない幾つもの蜂に分かれているが、東峰は県境稜線方向の展望台ですぐ近くに三角点峰もあり、八風街道の紅葉尾から歩きやすい登山道もあってハイカー人気の高い山である。
銚子ヶ口からさらに南へ出ると、鈴鹿山地最大の「水舟の池」があり、二次林に覆われ高原地帯のような、雰囲気の良い稜線がイブネ手前の深谷山あたりまで続いていて、一度は歩いてみたい山域である。
しかし山深いので銚子ヶ口の一般登山道からでは時間切れになって容易に歩けない。そこで登山道ではないが、風越谷林道の奥へ車でアプローチして、営林用のレールを敷いた尾根伝いを登ると、急登続きできついが一時間ほどで銚子ヶ口の山頂下に出て、深谷山の往復も楽にできるコースになる。
八風街道最奥の紅葉尾集落を過ぎると神崎橋に出る。橋の右手から川沿いの林道を二キロ弱走り、分岐で風越谷林道へ折れてさらに二キロほど登ると、レールを敷いた尾根端に着いて、脇の駐車地から歩き始める。ただし車が多いときは分岐近くの空き地に分散する。尾根に入るとレール沿いに踏み跡があって解りやすいが、急傾斜が続いて立ち休憩もままならない。レールが終わると緩やかになり、銚子ヶ口の山頂下を巻く造林道から深谷山へ向かう。山腹の良い道から複数の分岐を正確に折れると、展望が開き明るく快適な稜線歩きになる。西峰から鞍部に下った所で、道標を見て近道の山腹を巻くと、広い尾根に草地の拡がる大峠に着く。
●水舟の池と舟窪が見どころ
大峠から低い鞍部へ下って登りに変わると、尾根も両側の窪地も二次林に覆われてきて、分岐に出て左へ登った所で深谷山の最高点に着く。展望のない山頂から分岐へ戻り、少し下るとロープを張ったガレ場越しに、イブネ方向の展望が開く突端に出る。ガレ端を木の根をつかんで慎重に抜けると、再び良い尾根になって下った所が舟窪で、木立のない舟形の窪地がある。左へ少し登ると深谷山のもう一つの峰もある。舟窪から急な下りになってイプネ方向へ稜線が登り返して行くが、舟窪から帰路に着く。
来た道を大峠へ戻り、左の斜面を下って水舟の池へ向かう。名札(大峠)のある脇から、山腹の踏み跡を下ると尾根に出て、すぐに植林越しに池が見えてくる。
帰路は池の左から尾根を登って稜線に戻る。鞍部から帰路は西峰を巻く山腹道を使い、東峰の道標がある分岐を右折すると、踏み跡が続いて銚子ヶ口から東峰に着く。大展望の東峰で最後の休憩をとった後、レール尾根に戻って急な傾斜を慎重に下って林道の駐車地に出る。全体的に近道の巻き道も多く、往復ながら気分転換できるし、適度な時間で歩ける良いコースである。
【アプローチ】
□車・八日市分岐から18・2キロ、分岐Oから1・9キロ(林道駐車地)。さらに2・2キロで登山口。
■交通・東近江市永源寺支所から紅葉尾バス停、徒歩60分。
【その他の登山道】
◇紅葉尾から北尾根登山道(一般向き)
◇黒尾山から稜線(山慣れた人向き)
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