五十名山 北尾根から西尾根(滋賀県東近江市〕 38 水谷岳(みずたにだけ)990m 佐目から巡視路で周回 |
永源寺ダムの景観(鉄塔下より)
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雨乞岳から北へ派生するもう一方の稜線がタイジョウから水谷岳と続いて、永源寺ダムの南へ下っている。ダムを取り囲む北の日本コバ、南東の黒尾山とともに、南西山域を占める水谷岳は整備された巡視路から山頂へ向かう尾根道が幾筋もあり、ルートの多彩さや展望の良さ、それに山頂付近の二次林の雰囲気の良さから、日本コバにもひけをとらない鈴鹿中部の滋賀県側を代表する秀峰である。
水谷岳の登山道では佐目集落の佐目子谷橋からの巡視路や樋の谷から西尾根、それに
甲津畑からの巡視路などがよく歩かれるが、今回は佐目に近い東の巡視路から北尾根を登り、西尾根から尾根続きの巡視路を戻って周回した。ほかの組み合わせより短時間で歩けるし、巡視路主体の解りやすい周回である。佐目子谷橋から少し西に立つ鉄塔表示板が登山口の目印で、集落寄りのダム沿いにある空き地に駐車して歩き始める。岩ガレの溝地を一直線に登り、表示板の立つ分岐に出て左折し、植林下の山腹をジグザグと登って展望の良い二つの鉄塔下を通過すると、その先で巡視路を離れて山頂へ向かう山道になる。植林下を急登してビークに出ると、平坦になって若木の間から銚子ヶ口方向の展望が開く快適な尾根歩きになる。今回は道筋にある水吞ヶ岳へ寄るために、道が山腹を巻き始めた所で尾根に移り、雑木の間を直登して山頂に着いた。なお水吞ヶ岳へ寄らないときは尾根に登らず山腹を巻く近道がある。
●西尾根から巡視路で樋の谷へ
水吞ヶ岳から南に展望が開き、正面にはドーム状の峰がそびえているが、水谷岳(本峰)はその奥でまだ見えない。鞍部に下って山腹からの巻き道に合流すると、植林と雑木を分ける急傾斜の尾根になり、ビークに出た後も短く登降しながら、石灰岩の集まる尾根が二次林に覆われる広い尾根になって、登り詰めた所で周囲を伐採して明るい裸地に三角点を埋めた水谷岳に着く。
山頂から少し南へ下り、尾根端から展望の開く所で、分岐する尾根を南西に折れると帰路の西尾根になる(南東の尾根は雨乞岳へ行く稜線)。最初は藪の多いヤセ尾根になるが、すぐに植林沿いの良い道になり、平坦な尾根からピークを越えて少し下ると、踏み跡が分かれる尾根の分岐に出る。
左へ行くと入道ヶ原方向の尾根で、右をとるとすぐに雑木が覆う尾根に突き当たる(分岐点で方位と高度計があれば標高を確認)。雑木の藪と散乱する伐採材を避けながら抜けると、歩きやすい尾根に変わり、下るうちに往路と同様に二つの鉄塔下を通過する。
鉄塔近くには分岐する巡視路や、尾根が拡がって踏み跡が薄くなる所もあるが、左右に振らず北へ下ると、別の巡視路に合流しての樋の谷へ出る。鉄橋を渡って左岸へ移り、古い道から若宮八幡神社に出て、一休みして参詣し、佐目集落に出て駐車地へ戻る。
【アプローチ】
□車・八日市分岐から大安分岐へ10・9キロで登山口(佐目東巡視路入口・ダム沿いに駐車地)。
■交通・東近江市永源寺支所から佐目バス停、徒歩10分。
【その他の登山道】
◇佐目子谷橋から巡視路(本書の北尾根に合流)
◇樋の谷から西尾根(本書に合流・入道ヶ原ルート)
◆甲津畑から巡視路(本書西尾根に合流)
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