割谷北尾根から小太郎谷北尾根

37 仙ヶ岳961m

御所平850m

田村川から二山の周回(土山町)

仙ヶ岳(御所平の稜線より)
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仙ヶ岳の一般コースは、三重県側の小岐須渓谷と石水渓に集中しているが、いずれも山深く林道歩きも加わって長丁場になる。一方、滋賀県側の田村川沿いにも幾つかのルートがあって、こちらは車でのアプローチを工夫すると、御所平とのセットでも楽に歩ける短さである。その中から取り上げたのが、割谷と小太郎谷の北側に派生する尾根の周回で、このコースは部分的な重複もなく周回が出来る。但し県境路以外は、いずれも歩く人の稀な変則ルートで、無難に歩ける復路に対して、往路の割谷北尾根は、崩壊地が多く固定ロープに頼る所もあり、山慣れた人の先導が必要なルート、といえそうである。
黒滝集落から田村川林道へ入り、川を渡った所の空き地(駐車地A)に車を置いて歩き始める。路上を水が流れる堰堤の前を過ぎて暫く歩くと、岩を敷き詰めて荒々しい感じの割谷に着く。谷から少し先で、カーブミラーの立つ所から、細い切り開きの土手を越えて尾根に乗る。初めはしっかりした尾根道も、次第にヤセて崩壊が目立つようになる。固定ロープで乗り越える箇所を過ぎるとピークに出て、東方向に左折して稜線に繋がる尾根に入る。(直進する尾根に注意)更にヤセ尾根や倒木が続くが、急登するうちに山腹に入り、小尾根に出て右折するとすぐに県境稜線に出る。右折して展望の良岩尾根を降って小社峠に出て、登り返すと笹の切り開き道に変わり、展望が拡がってきて仙ヶ岳(西峰)に着く。
仙の石(東峰)は寄らずに、直進して深い道に入る。笹が低くなり、潅木の間に雄大な展望が開く明瞭な踏み跡を急降下し、ザレ地に出た所で、直進する尾根道に注意して直角に右折すると、御所谷へ降る鞍部から、登り返して菅原の御所平北端(ヨコネ)に出る。ヨコネから南端部にかけて、背の高いカヤトや笹原の踏み跡を、鹿除けネットや西側の急崖の斜面に沿って、展望も良く快適に歩くうちに、左折して降る県境稜線を分けて南端部に着く。南西に降る尾根を帰路にとり、ネット沿いに林を抜けると、広々とした笹原に出る。ここで尾根の方向に向かって低いアセビの間を抜け、歩きにくくなった所で、左へ寄って植林下に入る。右手のネットに沿い、左の谷へも降らない様に注意して尾根を降り、伐採木が散乱する所で小太郎谷へ降る。すぐに田村川に出て、丸太橋を渡って広い河原の駐車地(B)に着く。駐車地A迄は置き車すれば運転者が取りに行き、無い場合は三十分程の歩きになる。