三つ口尾根から長石谷へ接続

25 鎌ヶ岳1161m

赤ヤシオの尾根から犬星谷

鎌ヶ岳(赤ヤシオの三つ口尾根より)
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三つ口谷と県境稜線の間に、湯ノ山側から鎌ヶ岳に向かって派生する尾根がある。起点が同じで武平峠道に出る点も似ているので「三つ口尾根」と呼ぶ人もいるが、途中の岩尾根やガレ脇に注意すれば、さほどの困難もなく歩けるうえに展望の良さは申し分がなく、それに赤ヤシオが多いので、4月後半の開花期には特に歩きがいのあるコースになる。今回は往路の三つ口尾根から、復路を長石尾根から長石谷へ接続する周回で歩いた。
三つ口谷と同じルートで、湯ノ山奥の駐車場から歩き始める。大きな堰堤を過ぎた所で分岐に出て、左折して三つ口谷へ向かう。沢を2回渡り小尾根を越える手前で、谷道から少し右へ寄り、岩の左についた石段状の踏み跡へ入る。溝地に降る所で、左手の山腹に取り付いて尾根に乗り、急登するうちに難所の岩尾根になる。尾根上に集中する大岩を、足元を選んで左右に巻いたり乗り越えて抜けると、道が平坦になり、ガレが拡がって展望の良い快適な尾根歩きとなる。やがて笹と潅木の茂る緩い登りとなり、展望の良いガレや砂質のザレの脇から、背の高い笹藪を分けて抜けると、県境の縦走路に出る。すぐ先に道標のある岩峰があり、逆方向から入る時は目安になる。左折して山頂までは武平峠道で、良く踏まれた明瞭な道はあるが、崩壊地が来る度に拡がって、枝道も増えている。但しいずれも山頂下で合流し、最後に鎖場を登って山頂に着く。
鎌ヶ岳山頂から、帰路は長石尾根道をとって笹の切り開きを急降下する。展望の良い岩峰から山腹へ折れ、ガレ脇の踏み跡を降って三つ口谷の分岐を過ぎ、尾根を離れて右へ回り込んだ鞍部で、分岐を右折して長石谷へ向かう。明瞭な踏み跡とテープが続き、右手から近づいた谷を渡って支谷の犬星谷に出て、沢中を歩き大岩の先で犬星流の上に着く。滝下には転落遭難した人の慰霊碑もあり、覗き込まぬように注意して、左手から巻き道を降って滝下に出る。高度感のある流を鑑賞した後、すぐに合流する長石谷を左折して下流に向かう。両側に山肌が迫って薄暗い谷の岩壁に囲まれた谷沿いの巻き道や、谷床の岩を踏んで沢中を歩くうちに、左岸の植林下の巻き道から堰堤上部の広い河原に出る。堰堤の左から再び山道へ入り、長石尾根道と合流して笹を少し分け、三滝川の鉄橋を渡って車道に出る。左折して五分程舗装路を登って駐車場に着く。
尚駐車場から三つ口谷分岐迄は、スカイラインの車道を歩き、山道と接続する所から入ることも出来る。