ホタガ谷から遠足尾根

9 竜ヶ岳1099m

大日向696m

宇賀渓口からの周回(大安町)

雪の遠足尾根を歩く
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ホタガ谷を登って樹林の途切れる源頭部に出ると、谷底から見上げるような展望が開き、右手北方向に、笹に覆われた緩やかな曲線の尾根が見えてくる。登るうちにその全体像も現れるが、笹尾根の先で更に小さな隆起の山を従えて、伊勢平野の先へ消えていく様子は、如何にも長大な感じである。「遠足尾根」と呼ばれこの尾根の途中には、三角点(大日向)もあり、そこから分岐する尾根を東へ降ると石北近くへ出て、宇賀渓口の駐車場から周回すると、置き車でもしないと一時間近い車道歩きとなるが、分岐から南東の尾根を降ると、駐車場近くへ下山出来るルートもある。但し危険な宇賀渓口付近を避け、往路の林道に出る所の急降下は厳しいが、尾根の全般は歩きやすく推奨出来るコースである。
宇賀渓口の駐車場から、往路のホタガ谷道へ向かう。商店街の前から北河内橋を渡って林道に入り、一歩きして林道終点に着く。道標を見て右手の山道へ入り山腹を急登して谷沿いに出る。崩壊地が多く、丸太橋や固定ロープも多い踏み跡を、渡渉したり高巻きして遡行するうちに、源頭部に出て樹木が途切れ、笹原の溝道から、遠足尾根に続く稜線に出る。笹原を切り開いた遊歩道のような登山道を、急登して県境稜線の分岐を過ぎ、平現地からドーム状の山頂に向かい、笹原の切り開きを登って竜ヶ岳に着く。.
来た道を戻り、ホタガ谷の分岐を直進して遠足尾根に入る。細い尾根の笹道に明瞭な踏み跡があって解り易いが、歩くうちに尾根が拡がり、笹も深くなって、踏み跡を見失いそうになる。ここは尾根が北東から南東に向きを変える所で、左斜面の灌木帯に注意して、両側の斜面へ降りないように回り込んで行くと、再び尾根が細くなって踏み跡も明瞭になる。尾根を降り展望の良い突端を過ぎると、広い溝道になり、尾根の分岐に出て「右大日向」に従って右の尾根に入る。尾根はすぐに拡がってきて、二次林の下を何処でも歩けるようになる。小ピークを過ぎ、石灰岩の間を抜けて降った突端部で三角点のある大日向に着く。
展望はないが二次林の雰囲気が良い大日向から、右手の南東尾根に降ると、薄暗い植林下になるが、尾根上は広く歩き易い。直進してピークの台地に出た後、南西に向きを変えると尾根が薄くなって山腹状になる。ここで直進せずに西に向きを変え、植林の立木を手掛かりに、急降下すると正面の方向に明るい林道が見えてくる。出た所はテント村入口の橋の近くで、駐車地迄僅かな距離である。