佐久良川林道から北尾根 92 竜王山826m 鉄塔下から大展望(日野町) |
竜王山(西の鉄塔下より)
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日野町から鈴鹿スカイラインに向かって国道を走ると、左前方に綿向山が、左右に竜王山と水無山を従えて近づいて来る。三山共に存在感のある山容を持ちながら、綿向山だけが目立って、両翼の竜王山と水無山は、引き立て役の感じである。竜王山と言えば、雨乞岳とか竜ヶ岳と同様に、雨乞信仰の色濃い山名で、とりわけ竜王山は、西方の佐久良川沿いの集落民にとっては信仰篤い山であったらしいが、現在の主な登山道は、西明寺側にあって集落側にはない。そこで昔の信仰道を偲びながら、佐久良川沿いの林道から、竜王山の北尾根を周回してみた。綿向山の表参道と同じアプローチで、音羽の交差点から北に折れ、突き当たりの西明寺のすぐ手前で「永源寺」の道案内があるT字路を左折する。少し走ると分岐に出て、右折すると佐久良川沿いの林道になり、左手に広い空き地を見つけて、車を置いて歩き始める。尚数台程度ならその先の堰堤河原も利用出来る。林道を歩いて堰堤の先で橋を渡り、分岐を右にとると立ち看板のある林道三叉路に出て、その脇から鉄塔標示板を見て巡視路の山道へ入る。最初に目指す鉄塔は、綿向山と竜王山の登山道(稜線)のすぐ北を並行に走っていて、竜王山へ直登せずに東へ迂回するので時間はかかるが、山腹にジグザグとした巡視路の明瞭な踏み跡があり、最初の鉄塔下から更に山腹を巻いて次の鉄塔下に出る。いずれの鉄塔下も、広大な展望が開いて急登の疲れを忘れさせてくれる。二つの鉄塔から上に出て、岩尾根を越えた後尾根を離れて、山腹の良い踏み跡を左に回り、尾根に出て右折すると、祝ヶ岳方向の展望が開くガレ場に出る。ガレの脇を藪漕ぎして抜け、再び良い尾根道になった後、綿向山からの登山道に出る。道標やテープ目印が増え、道幅の広い歩き易い登山道を、降りながら展望の良い鉄塔下を二つ過ぎた後、樹林の間を過ぎて竜王山に着く。東の一画だけ展望の開く山頂から、僅かに北へ歩くと三角点が埋めてあり、その直進方向の、北に降る尾根を帰路にとる。始めは草が覆って解りにくいが、すぐに明瞭な尾根になり、尾根芯を外さないように降っていく。再びブッシュの茂る藪分けになるが、右手に鹿除けネッが現れ、ネットが目印になって解り易くなる。ネットが右へ離れた所から、尾根を離れて植林下の山腹を急降下すると、再び薄い尾根になり、その尾根も消えて山腹を北へ降り、谷縁に沿って左へ寄りながら降ると林道に出る。往路で歩いた橋のすぐ左で、左折して林道を降ると、十分程で駐車地に着く。
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