清水頭南尾根から雨乞岳南尾根

91 雨乞岳1238m

清水頭1095m

清水ヶ平谷から周回(永源寺町)

清水頭より雨乞岳方向を望む
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御在所岳から西へ延びる稜線の南側には、鈴鹿スカイライン付近から、雨乞岳や綿向山方向に向かって、幾筋もの尾根や谷がある。野州川ダムを東から北へ巻きながら延びている白倉谷林道から、本項で紹介する、清水頭から雨乞岳の周回コースも、その様な一つである。尾根歩きが中心で、高度感溢れる展望や、雰囲気の良い二次林、またシャクナゲの群生もあって見所は多いが、全体的に明瞭な登山道が少ないので、ルート読みに慣れた人向きのコースでもある。

鈴鹿スカイラインの深山橋東から白倉谷林道に入り、四キロ程走ると橋の架かる分岐に出る。右折して橋を渡り、清水ヶ平谷に沿った林道を一キロ程走り、地道が簡易舗装路に変わる所の空き地に駐車して歩き始める。駐車地の裏が山道の取り付きで、藪の切り開きから植林に入り、山腹を高所に登って尾根に乗る。尾根上にも踏み跡は無いが、すぐに鹿除けネット沿いになるので解り易い。右手が深い植林になると、左手に二次林が拡がり、合流した尾根を右折すると、幅の広い快適な尾根歩きになる。緩く登り植林下を抜けた所で、左手のカヤトの切り開きに入る。背の高い菅や潅木の間を、蛇行する尾根に注意して高所へ登るうちに低い笹原に変わり、周囲の展望が開いてきて、緩いピークの清水頭に着く。好展望の笹地を緩く降り、登りに変わると、細い潅木と密生する笹で足元が見えにくくなるが、踏み跡に注意しながら深い笹を抜けて南雨乞のピークに出て、更に笹原道を一歩きして雨乞岳に着く。

来た道を戻って帰路につき、南雨乞か往路を分けて南の山腹を降ると、すぐに潅木の茂る尾根になる。尾根を直進すると大納言方向へ降るので、南雨乞から七分程降り、尾根が少し拡がった所で、左折して深い笹を分けて西へ急降下する。谷へ降りないように、見通しの悪い笹の中を降りながら左右に注意し、右へ回り込むようにして尾根に乗ると、後は一本道の解り易い道筋になる。但し明瞭な踏み跡が無いので、歩き易い足元を選んでの降りとなるが、始めは二次林の快適な尾根も、次第にシャクナゲが群生して歩きにくいヤセ尾根になる。周囲が松や杉の自然林に変わり、太い杉が集中して行く手を塞ぐ所で支尾根に右折し、すぐに現れる松の古木の前で左折して植林の山腹へ入る。尾根の間の谷地を降るうちに、植林がカヤトの草原に変わって地道の林道に出る。右折して鉄製の堰堤上流を渡渉すると、すぐに舗装路の林道に出て駐車地に戻る。