風越山北尾根から四手之木山

84 風越山870m

四手之木山564m

瀬戸峠と折戸峠の周回(永源寺町)

四手之木山(風越谷林道から)
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八風街道の神崎橋から、神崎川の左岸に沿って舗装路が通り、地道に変わった後も、更に奥へ向かって、ガードレールの付いた広い道が続いている。神崎橋か総延長約五キロで、通して歩くと一時間半はかかる道が、ポツンと終点になる所から、西へ延びている尾根の先端が風越山である。山頂から別尾根を戻ると、登山道の通る瀬戸峠に出るルートもあり、展望の良い新設林道を合わせても、さほど時間はかからない。本項では逆コースをとって、風越谷林道から瀬戸峠に出て、帰路のついでに四手之木山へ立ち寄って戻った。あまり知られず歩く人も稀な風越山であるが、尾根筋には巨大な岩塊が幾度も現れ、スリルと展望に溢れた、歩きがいのあるコースである。

神崎橋から二キロ程走り、林道が分岐する脇の空き地から歩き始める。右手の風越谷林道に入って暫く歩き、大きな道標を立てた登山口から、丸太の階段を登って山道へ入る。山腹の溝道から水のない谷へ出て、岩を踏んで登るうちに瀬戸峠に着く。峠から神崎川へ降る登山道を離れ、右折して藪の切れ目から尾根に取り付く。藪を抜けると、道はないがまずまずの尾根になり、急登して最初のピークに出ると、平坦になるが植林の間伐材が散乱して歩きにくくなる。鞍部の手前から、岩の重なった岩塊が二度三度と現れ、巻いたり乗り越えたりで時間はかかるが、木の枝や根を頼って抜けると、植林下になって風越山に着く。

山頂から左へ出ると、県境稜線から銚子ヶ口周辺の、広大な展望が開く景勝地があり、ゆっくりと過ごした後、東の尾根から帰路につく。植林の若木や雑草を分けて降ると、薄い踏み分けの尾根になり、降るとすぐに更に広大な展望の拡がる突端に出る。その先から急降下になるので、尾根筋に注意して左へ寄って降ると、鞍部で巨大な岩の積み重なる岩山の前に出る。岩を乗り越えると、杉の古木や大岩が幾度も現れて驚くが、木の根を掴んで降るうちに、前方に林道終点の掘削地が見えて来て、適当な所で尾根から左の谷地へ降り、谷の横から新設林道へ出る。遙か下に神崎川の白い川床が覗く林道を、展望を眺めながら緩く降り、舗装路になるとすぐに、発電所施設の手摺階段前に着く。階段を登り、尾根に出た所で手摺りの間から防護壁の上端に出て、金網沿いに尾根を辿ると、高所へ出た所で四手之木山に出る。雑木林で展望のない山頂から、鞍部(折戸峠)に戻り右折して古い道を降ると車道に出る。五分程歩くと駐車地に着く距離である。