皇学園から黒谷山西尾根

74 黒谷山685m

花平561m

惟喬親王御陵を散策(多賀町)

惟喬親王御陵
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愛東町の百済寺近くから永源寺町の蛭谷(政所と君ヶ畑の中間)にかけて、山中を舗装路の良い道が通っている。日本コバから犬上ダム間の山城は、日本コバや天狗堂等は近いが、山側から入る人は少ないので、あまり登山者の利用はない道である。その様な山域の一画に、黒谷山と花平の二つの三角点峰がある。とりたてて目立つ山容も展望もないが、道筋には惟喬親王の御陵や、木地師の集落だった筒井千軒跡があり、皇学園という目に付く施設があって、良い社会勉強になる。尚今回は皇学園の裏尾根から登って、黒谷山の西尾根から黒谷林道へ降ったが、下山口から登山口へ歩くと一時間半程かかるので、置き車出来ない時は同じルートの往復が無難である。
東西の都合の良い側から県道に入り、広い敷地の皇学園入口に駐車して歩き始める。尚百済寺側から入る時は、愛東町道の駅と百済寺の間で「井峠」の道標のある交差点を目標にする。皇学園の敷地から左手の舗装路に入り、学園の宿舎らしい建物を過ぎた所で、地道の林道へ左折する。山腹を左から右へ回り込み、東家の建つ広い草地の林道終点から突き当たりへ出て、左の尾根に取り付いて山道となる。尾根下から尾根に乗ると、遊歩道の様な広く歩き易い尾根道が続き、最初のピークで樹木のない草地に出て、更に植林と二次林の境を緩く登ると稜線分岐に出る。天狗堂方向へ延びる直進の尾根に注意して、平坦な尾根へ左折し、植林の間から覗く天狗堂を眺めて歩くうちに黒谷山に着く。山頂は植林の中で展望も優れないが、三角点の廻りに幾つかの山名札が吊してある。
黒谷山から南西の尾根を降って帰路につく。山頂下で少し藪を分けると、植林下の尾根になって楽に歩けるようになる。降るうちに尾根が拡がってきて、直進すると谷へ降る所で、右へ振ると再び明瞭な尾根が出てくる。その尾根が細くなり、潅木や植林の幼木で歩きにくくなった所で、尾根を離れて右手の谷へ向かい、植林下の山腹を降ると堰提脇の谷沿い道に出る。左折して黒谷林道に出て、右へ十分程歩くと駐車地Bに着く。
置きした運転者が駐車地Aに戻って車を回し、惟喬親王御陵前の駐車地Cから花平へ行く。車道を少し歩き、防護壁の切れた所から山道へ入るとすぐ尾根に出て、一本道を歩いて三角点と山名札を掛けた花平山頂に着く。来た道を戻り、惟喬親王の幽棲地跡や筒井千軒跡など、御陵の周辺を散策してみる。