大師堂尾根から巡視路の周回

70 アカイシ704m

萱原集落から歩く(多賀町)

アカイシ(右上、八つ尾山尾根より)
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鈴鹿山地の北西部で、犬上川と宇曽川の分水尾根に、三角点峰のアカイシがある。知名度が低く歩く人は少ないと思うが、犬上ダムと宇曽川ダムの中間辺りにあって、両側のダム方向から幾筋かの登路がある。今回歩いたコースは、犬上ダム側のルートで、萱原へ車でアプローチし、集落入口の大滝大師堂裏の尾根に取り付き、帰路は巡視路を降って上山林道を戻った。但し往路の尾根と帰路の巡視路では、難易度に相当な差があり、初心者だけで歩く時は、巡視路だけの往復がお勧めで、往路の尾根は、地図読みが確実に出来ないと手こずりそうである。
多賀大社に向かう国道から、犬山ダムへ行く県道に入り、川相を過ぎて五分程走るとダム脇の菅原に着く。集落の入口に巨大な木像の建つバス停があり、バスの邪魔にならない様に、広場の片隅に駐車して歩き始める。鎮守橋を渡って右へ折れ、大師堂の看板が立つ坂道を登って建物の右端から山道へ入る。少し登ると浄水場があり、左へ回り込むと尾根に出て、尾根芯に良い踏み跡が続いている。右手に植林の若木が現れると、踏み跡がブッシュや夏草に覆われて不明瞭になり、尾根芯を右や左に巻くようになる。やがて谷側へ降る枝道も現れるが、尾根芯を直登した方が歩き易く早い。その先の小ピークを過ぎた所で、南東から東へ折れる明瞭な踏み跡があり、ここで南西緩く降る尾根へ曲がる。但しその入口が藪で解りにくいので要注意。正しい尾根へ降るとすぐに平坦になり、尾根の分岐で南東へ曲がった鞍部から、山腹の細い踏み跡を藪を分けながらの急登になる。登りきって二次林の拡がるピークに出て、もう一度急登すると犬上ダム方向からの広い尾根に乗る。右折して平坦地を少し歩き、急登して小ピークに出て右折し、また急登して小ピークに出る、といった繰り返しをするうちに、宇曽川ダム方向からの巡視路に合流する。右折して僅かに登ってアカイシの山頂に着く。
山頂の北へ出て、天狗堂周辺の展望を眺めた後、巡視路の階段道へ戻って帰路につく。往路と打って変わった広く良い道を降って最初の鉄塔に着き、山腹を横切って次の尾根から二つ目の鉄塔に出た後、ジグザグと階段道を降ると谷沿い道になる。右手の頭上には送電線の通る尾根が並行して降り、鉄塔へ向かう分岐を過ぎると、すぐに広い谷に出て、谷を渡ると林道に着く。巡視路の入口には火の用心や鳥獣保護区の看板があり、数本の杉の古木もあって、こちらから登る時の目印になる。右折して谷沿いの地道の林道を一歩きして駐車地へ戻る。