保月から巡視路・ザラノ尾根

65 高室山818m

ザラノ808m

ルート読みの難解コース(多賀町)

ザラノ(高室山の山頂より)
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鍋尻山南の展望地に立つと、眼下の保月集落の背後に、地蔵山と高室山が一直線に並び、高室山の左手から戻る様に、ザラノの尾根が近づいてくる。鍋尻山と高室山の間は、林道が通じて車でも徒歩でも一日で周遊出来るが、保月を起点として、巡視路と尾根道を自然に浸りながら周回するコースも、また捨てがたい魅力がある。但し藪に埋まって踏み跡が消える所も多いので、ルート読みの出来ることが条件と言えるコースである。
大君ヶ畑・河内・栗須の何れかを通って登山口の保月に入り、集落西の廃校近くの空地か車が少ない時は中程の、寺の敷地に置かせて貰って歩き始める。寺の正面から古い道に入り、鉄塔番号の立つ分岐を右折すると、ここから一時間程は、送電線に沿った巡視路で、傾斜部には階段を付けた踏み跡が続いている。地蔵山の山腹を巻いて鉄塔を二つ過ぎると、植林下に入って踏み跡が少し薄くなるが、注意して進むと二次林下の明瞭な道に戻り、鉄塔の分岐を右折するとすぐに最後の鉄塔(D)に出る。鉄塔から西へ出て緩く降り、両側が植林になる手前で、薄い切り開きから左の藪へ入る。踏み跡は無いので、歩き易い所を選んで山腹から尾根に出て、植林と二次林の境を高所へ登ると北のピークに出る。木立の間から南に高室山が見えるが、濃い藪で直登出来ないので、カヤトを分けて降り鞍部から右に寄って林道に出る。展望の良い林道を五分程歩いた所で、山肌が露出する雑木の切れ目から、藪を分けて登ると登山道の合流する樹林下に出て、更にカヤトの草原を一歩きして高室山に着く。尚林道からの取り付きが解りにくい時は、もう少し林道を降ると、テープ目印の付いた正規の踏み跡がある。
四周に展望の開く山頂から、ザラノに向かって帰路をとる。カヤトを分けて東へ降り、植林下に入った所から、谷へ降りない様に左へ回り込み、右の谷地と左の山腹を北東に降ると、鞍部から尾根になる。尾根の登りになると、道筋が解り易くなり、笹の茂る尾根がヤセた岩尾根に変わり、雑木を分けてザラノに着く。
展望のない山頂から、北東の尾根を五分程歩き分岐から北へ入る。(間違って北東の尾根に入ると、すぐに急降下になるので注意)その後も分岐する尾根はあるが、ほぼ一直線に北へ降るとアサハギ谷に着く。左岸へ渡ると薄い踏み跡があり、丸太小屋の建つ林道終点から、二分程の電柱の立つ小沢へ左折し、右手の尾根の鞍部に向かって土手を越え滞地を登ると、駐車地近くの巡視路分岐に出る。