東海自然歩道から二山周回

47 バンドウ山451m

長峰500m

諸戸林業周辺の山(関町)

長峰(東の鉄塔下より)
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三重県の関町から鈴鹿峠に向かって走ると、右手の北側は筆捨山・四方草山・三子山等が次々と現れるが、左手の南は植林の山肌に覆われて山の姿が見えない。この山域の一画に、バンドウ山と長峰があり、南麓を通る東海自然歩道の道標にも、バンドウ山の名前と距離が案内されている。但し道標に記された山にしては、登山口は解らず、整備された登山道もなく、展望も見所もない山で、表示されていること自体が不思議に思われる程の山で、長峰もまた植林に覆われた地味な山である。それでもこの二山を、東海自然歩道から、巡視路と諸戸林業の林道で周回することが出来る。四時間と少々で歩ける楽なコースである。
関駅から鈴鹿峠に向かい、沓掛集落へ入る分岐の先で、新設の舗装丁字路へ左折する。道はすぐに左からの旧道と合流して「諸戸山林事務所」へ向かう東海自然歩道になり、一つ分岐を過ぎた先の、火の用心の標識がある草地に車を置いて歩き始める。五分程歩き頭上の送電線を越えた所で、右手の中電鉄塔標示板を見て杉林に入り、小沢に架けた鉄板を渡ると、階段の付いた巡視路になってすぐに最初の鉄塔下に着く。鉄塔の上から支尾根に付いた巡視路を急登すると、植林を伐採して大きく展望の拡がる主尾根に出て、すぐに二つ目の鉄塔に着く。仏ヶ平方向の展望が開く鉄塔の切り開きから、すこし先で分岐に出て、巡視路を離れて尾根に乗ると、道が急に悪くなり、崩壊したり倒木が塞ぐ尾根を抜け、笹が覆ってきた所でバンドウ山の山頂に着く。展望のない山頂から来た道を戻り、分岐を右折して山腹の巡視路に入ると、すぐに三つ目の鉄塔に出る。長峰方向の展望が開く鉄塔下から、表示を見て北の踏み跡へ出て、山腹を降った鞍部で、巡視路を離れて直進する尾根へ入る。その後尾根の分岐が一つあるが、右をとると後は解り易い一本道で、鞍部から登りになると、笹やカヤトの密生する草地を避けて植林下を選び、登り詰めると展望のない長峰に着く。
来た道を戻って帰路につき、峠状の鞍部で右折して山腹を降ると、しっかりした道が続いて、草に覆われた林道に出る。地道の林道から舗装路の広い林道に出て左折すると、諸戸林業の営林地で、両側に拡がる植林帯の下を、作業所の建物や広い貯木場を眺めながら歩くうちに、東海自然歩道に出る。一画には諸戸林業の事務所や、山林王諸戸清六翁の顕彰碑が建ち、左折して自然歩道を戻ると、登山口を過ぎて駐車地に着く。