明星橋から東尾根の周回

42 明星ヶ岳549m

一般道と混成で歩く(亀山市)

明星ヶ岳(高畑山の尾根より)
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湯ノ山辺りから鈴鹿峠にかけて、三重県側から県境稜線に向かって番傘の骨のように、尾根を接続させている山々がある。雲母峰・入道ヶ岳・野登山、そして明星ヶ岳や雨引山もその一つである。その明星ヶ岳は、南東の伊勢平野へ秀麗な山容を見せ、最高点の西峰からは、大展望が開いて、とりわけ東海地方では人気の高い山の一つである。けれどもよく知られた登山道の数は、入道ヶ岳や雲母峰の比ではなく、せいぜい国分寺から通じたルートしかない。しかし、入道ヶ岳に匹敵する広い山域を持ち、派生する尾根や谷も多く、南北の山裾を林道が通っていて、車でのアプローチも容易である。本項で紹介するコースも、その様な条件に合わせて、一般登山道を一部にアレンジした変速ルートである。
関駅から細い車道を北へ走ると、一本道で白木一色の集落を過ぎ、国分寺の参道がある石灯籠の前に出る。亀山駅から亀山城の西へ出て、上白木の集落を目指しても、ほぼ同じ距離で逆方向から石灯籠の前に出られる。参道入口のすぐ東から、広い直線の道に入り、最初の交差点を左折し、すぐの突き当たりも左折して一キロ程走ると、前田川に架かる明星橋に出る。車を少し手前の空き地に置いて歩き始める。橋の手前から川沿いを少し歩き、低い二連の堰堤の横から、杣道を確かめて山腹に入る。道は左の尾根に行かず、小さな谷の前に出て谷を渡り、右手の土手を越え、高所へ登ると小尾根に出る。平坦になった尾根道は、すぐに雑木が覆って踏み跡が怪しくなるが、尾根端が歩きにくくなった所で右へ寄り、右手からくる尾根に乗る。暫く急登が続くと、尾根が拡がって山腹に変わるが、高所へ向かうと主尾根に出て、ヤセ尾根や岩尾根を抜けた後、三角点のある明星ヶ岳に着き、右折して尾根道をもう一歩きすると最高点の西峰に着く。
四周に展望の開く西峰から、来た道を戻って帰路につく。三角点を通過し、直進して国分寺に戻る道は、遊歩道のように快適な尾根を過ぎると、植林と二次林の間の急降下になる。滑らないように木の根や枝を掴んで鞍部へ降り、登りに転じると、以前はなかった倒木や伐採木が散乱して歩きにくいが、ピークに出て、国分寺の道を離れて左折して東向きの細い尾根に入る。植林と二次林を分ける尾根は、最初のヤセ尾根を過ぎると歩き易い尾根道に変わり、紛らわしい分岐もなくほぼ一直線に降ると植林の中の平坦な広い山道に出る。右折するとすぐに道が拡がって地道の林道となり、程なく駐車地近くの車道に出る。