[2]宮妻口~小林新道(周回)

34 雲母峰 888m(四日市市)

宮妻側の二ルート周回

峰が波打つ雲母峰
歩行時間  3:30  
総時間  5:00  
山行調査日 12/1/18
難易 B  安全  B  体力  B  展望  C
地形図  伊船
問合先  四日市市役所
留意点  往路を戻れば難易度安全度共にA、小林新道は
      夏期は山ピルが多い。
湯の山温泉と宮妻峡の、二つの峡谷に裾野を落とし、鈴鹿山脈中部の主峰を守る前衛的な存在の雲母峰には、前述の湯の山ルートとは逆方向の、宮妻側から登る幾つかのルートもある。交通機関の至便性も含めて、前述の湯の山道が主となる筈であるが、マイカーの利用や、林道が幾度も交差する味気なさもあってか、宮妻側から登る比率の方が近年は高い様である。但し雲母峰の東麓を東海自然歩道が通り、一方から登って逆の方へ降っても、登山口間は40分程で歩ける距離である。今回は宮妻側の基本コースとされる宮妻口から、少し湯の山側に寄った、東海自然歩道に登山口のある『小林新道』を周回した。
国道306号から宮妻峡に向い、宮妻口バス停の先で右折して、突当たりの宮妻荘の前から、宮妻とは逆に、右折して東海自然歩道に入り、一キロ程走った母橋手前左の、広い空地に駐車して歩き始める。空地左手の大きな案内板の立つ所から、戻る様にして山手に延びている林道に入って行く。道なりに暫く歩き、左手に登山道の道標と、山頂迄の距離標示が立つ所から山道に入る。良く手入れされた植林下の山腹道は、綿向山の表参道の様な、ジグザグに切り開いた歩き易い登山道で、展望のない単調な折返しを続けるうちに、高度が上り木立の切れ間から、東の伊勢平野が顔を出してくる。程なく植林が終り、山腹を抜けて尾根に乗ると、出てくる距離標示は駐車地の半分に減っている。両側が二次林になった尾根芯にも歩き易い踏み跡が続き、傾斜には丸太の階段も付けてある。支尾根からピークを巻いて本尾根に回り込むと、落葉の時期なら、木の問越しに鎌尾根が覗き始める。尾根伝いに樹林が密生するトンネル状を潜り抜けたり、岩の多いヤセ尾根を乗り越るうちに展望の良いピークに出る。正面には雲母2峰の山容が迫り、晩秋になると全山が紅葉してその景観に足が止まる所である。その先から急降下で鞍部に降り、一転して急登するうちに、道が平坦になり、背の高いと樹林の下を少し歩いて雲母2峰に着く。吉良良山の別称もある雲母2峰は、東西方向の展望が拡がり、広い草地があって休憩に良いので、ここへ戻るなら、ザックを置いて雲母峰を往復すれば良く、10分程で山頂に着く。三角点のある雲母峰は、小さな空地で展望もないが、少し北へ出ると、湯の山へ降る古い道があり、釈迦ヶ岳方向が少し開いている。
雲母峰に戻り、帰路は東の尾根から『少年自然の家・小林新道』の道標が立つ道を降る。始めはしっかりした尾根が直線に延び、至る所に赤テープが付いて解り易い。尾根が平坦になった所で道標を見て、右折して山腹から支尾根に移るとヤセ尾根になる。尾根芯を木の根や枝が這い、岩塊に塞がれてルートを探す悪路となるが、テープの目印が多く初級者でも迷わず歩ける。やがて尾根の突端に出た所で左に回り込み、階段も付いた山腹を降ると、この付近は古い作業道でもあったらしく、岩屑が散乱する幅の広い古い道形になる。高度が下がってくると、往路と同じ様に植林下となり、ジグザグと降るうちに東海自然歩道の林道に出る。登山口には『雲母峰』の道標と並んで、『夏期山ヒル多し』の注意がある。気になる人は夏期は避けた方が無難である。林道を右折すると15分程で駐車地に戻る。