[2]ニゴリ谷道~武平峠(周回) 30 鎌ヶ岳 1161m(四日市市) 滋賀県側から登る岩の多い谷道 |
岩を敷詰めた鎌ヶ岳西壁
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歩行時間 4:30
総時間 6:30 山行調査日 10/7/19 難易 B 安全 D 体力 C 展望 A 地形図 御在所・伊船 問合先 土山町役場 留意点 ゴーロ状ガレ谷の迫力は鈴鹿有数、支沢の合流 部で間違えないように |
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鎌ヶ岳の登山道は、三重県側(湯の山・宮妻)の他に滋賀県側から登る幾つかのルートがある。その一つがニゴリ谷道で、鈴鹿スカイラインを武平峠から西へ降った稲ヶ谷(雨乞岳登山口)近くで、国道沿いの松尾川との出合から谷を遡行して山頂直下から岳峠へ出るコースである。鎌ヶ岳を西から眺めると、樹林のない岩肌の三角錐を見せているが、ニゴリ谷も中流付近から岩が散乱し始め、源流に近づくと累々と岩を敷詰めたゴーロ帯となって、そのすごさに驚嘆させられる。(昭和19年の南海・東海大地震の際に崩壊したそうである)山頂直下の大ガレを眺めながら、岳峠から登った後は、帰路は疲労度・緊張度の和らぐ県境縦走路から武平峠回りの周回をとりたい。但し登山口迄車道を歩くと1時間程は必要なので、下山(武平峠)へも置車出来れば便利である。鈴鹿スカイラインの武平トンネルから、西へ3キロ余降って道が大きく左へ曲る角に、雨乞岳の稲ヶ谷登山口があり、そこから少し降った右手の空地に車を置いて歩き始める。登山道の入口が少し解りにくいが、空地のすぐ谷側に小さな切開きがあって、その奥に踏み跡が付いている。沢を越えて少し行き、右手の堰堤を過ぎて左に石積が出てきたら、右側の足元を注意し、踏み跡を見付けて河原へ降りる(行き過ぎると河原へ降りにくくなる)河原へ出て沢を渡って山道へ入ると、再び右手に現れる沢がニゴリ谷である。山道から沢に降り、松山谷との分岐を右に折れて沢沿いの道になるが、沢の遡行は明瞭な踏み跡がないので、沢中の岩を越えたり巻道を探したり、注意力や判断力が問われるが、歩き始めて1時間程で、右にロクロ谷の分岐を過ぎた辺りから、周囲に岩の散乱が目立つ様になる。岩は源流に近づくにつれて大きく密になり、踏み跡も益々不明瞭になるが、谷を挟んだ尾根の山腹が、V字状に切れ込んでいるので、方向自体を間違えることはない。但し上手に歩かないと時間のロスは大きくなる。やがて谷の水流が消えると、細い山肌を挟んで岩の集中した場所へ出る。道は自然に右に寄って岩場を避け岩の中にしぶとく生える雑木の下を歩く。山頂に近くなって空が開けてくると、少し左へ寄った踏み跡へ出る。標示が無いので直進して登ると、雑木が消えてカヤトが茂ってくるが、この踏み跡は山頂直下の強烈な岩塊に続いていて危険である。登りきると山頂へ出るらしいが、一般向きで無いので戻って右手に寄り、樹木のある方へ出るとテープの付いた踏み跡があり登って岳峠に着く。登山道の交差する岳峠で一息入れた後、左折して山頂に向う。深い笹を分けると垂直に立ち上がる岩壁の下に出て、ペンキマークを目印に岩の間を乗越え急登して鎌ヶ岳に着く。
南北に細い山頂を移動して展望を楽しんだ後、武平峠に向って帰路につく。鎖場の岩壁を慎重に降り、ガレ地を抜けて笹と潅木の茂る尾根道に出ると、その後もガレや掘割り溝があって足元に注意がいるが、よく踏まれた道で解り易い。笹が深くなってくると、程なく大きな案内板の立つ武平峠に出る。踏み跡の交差する峠から、三つ口谷コースと逆に、左折して踏み跡を降るとすぐにトンネルの上に出て、左折して車道に沿って降ると、武平峠西の駐車場に着く。置車が無く更に登山口迄歩く時は1時間程度が必要である。 |
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