[1]三つ口谷道~武平峠道(周回) 29 鎌ヶ岳1161m(四日市市) 『鈴鹿の槍ヶ岳』とはやされる名山 |
鈴鹿の槍ヶ岳・鎌ヶ岳の雄姿
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歩行時間 4:30
総時間 6:30 山行調査日 1/1/27 難易 B 安全 C 体力 C 展望 A 地形図 御在所・伊船 問合先 菰野町役場 留意点 鎌ヶ岳の代表コースも谷道や山頂下のガレ等緊 張する所が多い。 |
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『鈴鹿の槍ヶ岳』『鈴鹿のマッターホルン』とはやされ、そのアルペン的な風貌で人気の高い鈴鹿の名山、と云えば鎌ヶ岳をおいて他にない。ロープウエイを曳いて観光地化した盟主・御在所岳とは対照的に、その南隣で、鋭い剣先の鈴鹿山地数少ない山容は、どこか人を安易に寄せ付けない孤高と清廉さを感じさせる山である。鎌ヶ岳の登山道も数多いが、湯の山から登る基本ルートの代表が、三つ口谷道と武平峠道で、二つを組合せ周回コースは、谷道から尾根道へ、四季折々に変化に富んだ風情があって面白く、初級者でも容易に踏破出来るので、歩く人がひきもきらない。但し随所にガレ場や岩場・鎖場があり、道もよく踏まれてはいるが薄い所も多く、山慣れた人と同行したいコースでもある。
湯の山街道から温泉街を抜けて急坂を上り、最奥迄走ると鈴鹿スカイラインと接する所で道が終り傍の駐車場に車を置いて歩き始める。湯の山温泉駅から5キロ弱の距離である。駐車場から西登山道に出る小道があるが、解りにくい時は車道を少し降り、右手に道標のある所から入っても良い。赤く錆びた鉄橋を渡ると、鎌ヶ岳や武平峠へ向う道となる。暫くの間谷と車道に挟まれた岩の多い道が続くが、程なく堰堤が二つ現われ、その先から分岐を左折して三つ口谷道となる。但し初めの取付部分が少し解りにくく、三つ口谷の間の沢を二つ渡り、尾根の末端を乗り越えながら、西から南へ回り込んで行くので、沢を間違えない様に注意して進む。三つ口谷沿いになると、沢の右側から堰堤の前で左に渡り、河原に降りて再び右へ戻るが、岩場を乗越したり崖縁をへつったりの難路が続き、緊張した歩きを強いられるうちに滝道分岐に出る。右折してガレ場を登る一般道もあるが、沢を進むとすぐに『鎌ヶ岳御滝』と名の付いた高度のある滝下となる。滝を鑑賞後少し戻って左岸の岩壁を伝って山腹に取付き、木の根を掴んで急登して一般道に戻り、高巻道から降った所で分岐に出る。直進する沢道は源頭から県境路に出るが、浮石の多いガレ場が続くので、沢を渡って山腹へ登り、尾根道から山頂へ向うのが歩き易い。尾根に出ると展望の良い岩頭やザレ地が幾度も現れ、その間を繋ぐ笹と細い二次林の下道やガレ脇の揺れた溝道を登り詰め、最後に笹薮を急登して鎌ヶ岳頂上に出る。山頂は笹に囲まれた小広い裸地で、伊勢皇太神宮の祠や立派な山名板が建ち、四周には大展望が拡がり、とりわけ御在所岳が間近に迫っている。 帰路は県境縦走路から武平峠へ向う道をとる。山頂直下のガレ場を、鎖を頼りに慎重に降り、鎖場を過ぎた後も続く崩壊地を抜けると、ようやく笹と潅木に囲まれた良く踏まれた道になる。途中の岩場で一息入れた後、よく踏まれてはいるが、ガレ場の脇や深く掘れた溝の肩を降るうちに、登山道の交差する武平峠に着く。右折して湯の山側に向い、岩の多い溝道を降って武平トンネル前の車道に出る。少し車道を歩き、広い駐車場の案内板裏から再び山道に入り、笹を掻き分けて降って車道に沿った登山道に入る。道は車道と離合しながら谷(三滝川)に沿って降り、石鳥居の立つ御在所岳表道登山道口を過ぎると、程なく往路で別れた三つ口谷道との分岐に出る。この後駐車場迄一歩きである(接続部から車道を歩く事も可能) |
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