[1]中道~裏道(周回) 25 御在所岳1209m(菰野町) 鈴鹿の盟主・御在所岳の人気コース |
鋭峰御在所岳(湯の山より)
|
歩行時間 4:50
総時間 6:30 山行調査日 10/7/11 難易 B 安全 C 体力 C 展望 A 地形図 御在所山 問合先 菰野町役場 留意点 晴天日は爽快なコース。但し雨天やガスの日には 歩く価値が少ない |
|
『鈴鹿の盟主』それは御在所岳である。鈴鹿山を取り巻く人里から眺めて、これほど峻烈さと気迫を持って『厳父』を感じさせる山は他に見当らない。処が鈴鹿山地に一歩分け入り、例えば南隣の鎌ヶ岳から眺める御在所岳は、また何と言う変り様であろうか。緩い起伏の山頂台地が伸びやかに拡がって『好々爺』の様相になる。そしてそこに目を付けてロープウエイを曳き、山頂が行楽地と化して既に久しい。その挙句に『俗化した山遊園地化した山』と人は言うが、変化に富んだ登山道、四周に拡がる雄大な展望、四季織り成す自然の美は今も変らず、加えて膨大な行楽客の中から、山に感化されて生れ育った登山者やハイカーがいかに多いか、と思い巡らす時『鈴鹿の盟主』の座は、俗化した今も揺るぎないのである。御在所岳の登山道も数多いが、中でも人気の高いのは『展望の中道と安全度の裏道』が定説である。
湯の山の温泉街を抜けて車道を最奥迄走り、行止りの駐車場に車を置いて歩き始める。谷へ降りても道はあるが、歩き易いスカイラインに出て車道を左へ2分程歩くと、右手に中道の登山口がある。すぐ左を本谷が車道を潜り、その先に大きな堰堤のある手前である。山道に入ると、初めからかなりの急登で砂質の溝道が続くが、ガレ場や岩の乗越しには梯子や鎖が整備されている。ロープウエイの下を通り、自然の生んだ岩の造形『負れ石』や『地蔵岩』を過ぎる辺りから、周囲が明るくなり、山肌と共に鎌ヶ岳や雲母峰が顔を出してくる。道脇の潅木が切れて展望が開けると、両側の深い谷と高度感に圧迫されるが、しっかりした尾根筋を登るうちに、中空へ飛び出る様に岩峰の上に出る。頭上間近に行交う赤いゴンドラを見過し、両側が大きく崩れ落ちたキレットを、鎖を頼りに左から降り、岩場を越えて潅木帯を抜け、急登しながらロープや鎖でガードされた藤内壁上部の岩場を乗越すと、ようやく東峰山頂の遊歩道に出る。晴れた日なら左脇の富士見台から、鎌ヶ岳周辺の展望を眺めた後、左の道を登って朝陽台広場に着く。 御在所岳の山頂は、山上公園として多くの観光客に混じっての散策となるが、朝陽台広場の南で湯の山界隈を眺め、北(売店の裏)へ回って鈴鹿北部の山並みと、その上に顔を出す伊吹山や能郷白山を眺めた後西峰の三角点に向う。レストランの右から両側に木立の茂る舗装路を歩き、突当りを右に折れると大きな標識のある三角点に着く。少し左へ回り込み、澄んだ日なら琵琶湖が見える望湖台へ寄った後、来た道を戻り山上駅の角の左から裏道へと降る。 帰路を取る裏道は、いきなり急降下の岩道となった後、笹と潅木に囲まれた溝道となるが、よく踏まれた道を降り、小さな沢を渡るとすぐに大きな道標のある国見峠に出る。峠から右折する帰路の裏道は、降りの岩道が続くので、岩屑で足を痛めたり滑らない様に、また踏み跡のない岩場では赤いペンキマークを目印に、道を探すロスを防ぎながら、慎重に降るうちに藤内小屋に着き、一歩きで中道に戻る分岐に出る。分岐を右に取ると、相変らずガレ場や急崖脇の細い山腹道が続くが、20分程で中道に出た後少し降ると車道に着く。尚裏道の分岐を見落として車道迄降ると、駐車場迄の車道歩きが長い。 |
|