朝明から中部鈴鹿の県境稜線を歩く 20 水晶岳954m 金 山 906m |
砂礫の小ピーク羽烏峰
|
歩行時間 5:30
総時間 7:00 山行調査日 12/3/21 難易 B 安全 B 体力 B 展望 A 地形図 御在所山 問合先 菰野町役場 留意点 朝明から滋賀県側へ登山路が集中 、県境稜線の 笹道も歩き易くなった |
|
釈迦ヶ岳と御在所岳を結ぶ鈴鹿山脈中部の三重県側は、伊勢平野に向って派生する南北の支尾根を穿つ様に、朝明渓谷が県境稜線近く迄筋を延ばし、夏ともなれば涼を求めてキャンプ・川遊びハイキング等で賑いを見せる行楽ゾーンとなるこの朝明渓谷を登山口として、釈迦ヶ岳や御在所所岳を始め、県境を越えて愛知川や、更に西へ向う登山道も拓かれているが、県境に向う4本のルートを利用して、縦走路を周回しながら、水晶岳・金山・羽鳥峰の三山を巡るハイキングコースがある。稜線に出ると鈴鹿特有の笹道になるが、以前の強烈な藪漕ぎも最近は切開かれて歩き易くなり、水晶岳や登山道のガレ脇からは、雄大な展望も拡がっている。特に6月上旬にはドウダンツツジ等も開花して、見応えのある稜線歩きとなる。国道306号から朝明渓谷の道標を見て西に折れ、7キロ程走ると朝明ヒュッテ前の広い駐車場に着く。車の台数が少ない時は、更に1キロ程走り、伊勢谷小屋先の数台置ける駐車地から歩き始める。すぐ先に二股の分岐があり、根の平峠から歩く時は左をとって沢を渡り、舗装された林道へ入る。少し歩くと望仙荘の前に車止めがあり、その先から荒れた地道の林道に変るが、堰堤の前後道を分断する沢の流れを、転石を踏んで渡渉しながら林道を緩く登って行く。やがて林道が終り沢沿いの山道から最後の渡渉をして沢を離れ、岩だらけの涸れ沢道を急登するうちに根の平峠に着く。小広い空地に四方から登山道が交差する根の平峠で一息入れた後、道標を確かめて釈迦ヶ岳方向に向う。笹と潅木に囲まれた溝道も、峠迄の岩道に較べると随分と歩き易い。アップダウンしながらガレ脇に出て、釈迦ヶ岳方向の展望を眺めた後、溝道に入るとすぐに水晶岳に向う丁字路に出るが、溝が深いので下を向いて通り過ぎない様に注意する。ここを西に折れると雑木の中を10分弱で水晶岳に着く。草地の山頂には無人測候所の建物があり、四周には中部鈴鹿の主峰を一望する雄大な展望が開けている。
県境稜線迄戻り左折して北に向い、笹の切開きを降った所が中峠で、ここも朝明渓谷と愛知川へ降る踏み跡が、東西に付いて利用度の高い峠である。中峠から先へ進むと、笹が深くなって藪漕ぎ道となるが踏み跡は明瞭で、アップダウンしながら右手に展望の良いガレ場を通過した後、樹林に入るとすぐに金山の山頂に着く。稜線上のピークとしか思えない金山を過ぎると、再び深い笹とツツジ科の雑木が茂る稜線となるが、ザレた溝道の多い明瞭な踏み跡を緩く降るうちに、視界が拡がり、前方に白いザレ地と、富士形の小さな羽鳥峰が見えてくる。山の手前の広い砂地が羽鳥峰峠である。明るく広々とした羽鳥峰峠は、釈迦ヶ岳や愛知川等四方に登山道が交差し、西には羽烏峰湿原もあってハイカーによく歩かれる峠で、すぐ北には『朝明富士』とも呼ばれ、砂礫質の白い裸地が緑の山間に映える、可愛いい小山の羽鳥峰がある。羽鳥峰峠から朝明渓谷へ降る道は、峠の東か岩溝と沢沿いを降る旧道と、羽鳥峰から北へ数分歩いた分岐を右折して林道へ出る二通りあり、どちらも下で合流して時間も大差ない。車道に出ると駐車地一歩きで、ヒュッテ前の駐車場迄歩いても駐車地から15分程である。 |
|