[2]赤坂谷~中峠~カシラコ谷(周回) 19 釈迦ヶ岳 1093m 仙香山 983m(永源寺町) 八風街道から登る近江側の名コース |
|
歩行時間 5:30
総時間 7:00 山行調査日 12/4/11 難易 C 安全 B 体力 C 展望 A 地形図 竜岳・御在所 問合先 永源寺町役場 留意点 赤坂谷から稜線の取付きがこのコースの要点。林 道は現在造成中。 |
|
登山道の多い山と言えば、鈴鹿山地では釈迦ヶ岳がまず最右翼であろう。八風峠から羽鳥峰峠まで、県境稜線の占める山域が極めて長く、加えて東の伊勢平野と西の神崎川に至るアプローチが容易で、長大な稜線に向って、多くの谷筋や尾根筋が派生し、各々に登山道が拓かれて優に二十を越えるルートがある。その中から関西側(滋賀県)の登路の一つで、八風キャンプ場のある八風谷林道を登り、登山口から赤坂谷を遡行し、県境稜線からカシラコ谷へ降る周回は、雰囲気の良い二次林の谷道と、展望の良い県境縦走路が重なり、山歩きの醍醐味を満喫する名コースの一つである。八日市から八風街道を山手に向い、神崎橋を過ぎて更に東へ走ると、植林に入って急に薄暗く細い道になるが、蛇行しながら県境の石榑峠へ向う舗装路を暫く走ると、右手に八風キャンプ場へ入る簡易舗装路が出てくる。車を道脇の空地に置いて歩き始め、緩い登りの舗装路を、準備体操を兼て30分程歩くと、左手に道路に接続した堰堤が現われる。ここが登山口で、堰堤の先から小沢を渡り、細い沢沿いの踏み跡に入る。植林下の緩いアップダウンを繰り返し、小尾根を越えると程なく、前方に沢の瀬音と共に『国道迄70分』の道標が現われる。そこを右折するとすぐに沢(カシラコ谷)へ出て、先に延びる踏み跡を確かめて渡渉し、桧の若木が多い植林下を一歩きすると、更に沢幅の広い赤坂谷と出合う。左折して谷の左側(右岸)に続いている、二次林で明るい雰囲気の広い踏み跡を辿り、二軒の廃屋が建つ広々としたコバで一息入れた後、薄くなった踏み跡に注意しながら、高巻きしたり近寄ったり、沢と付かず離れずして、水流の多い支流を4度渡った後、沢床に岩が敷詰められ、両側が岩壁で競り上がった所で(黄色のテープ目印がある)沢を離れて小尾根に取付き、東へ登るとすぐに県境稜線に出る。尚沢の離れ方が早過ぎると、尾根や支流が北に向くので、間違えない様に方位を確かめる。
県境稜線を右折して釈迦ヶ岳へ向うと、谷歩きから一変して、木立の間から伊勢平野の展望が開く爽快な踏み跡になる。笹と潅木に囲まれた岩の多いヤセ尾根を、幾度もアップダウンしながら、最後に深い笹薮を抜けて釈迦ヶ岳に着く。狭い切開きの山頂から、もう一歩きして南のピーク(松尾尾根頭)迄足を運び、休憩や大展望を楽しんだ後、来た道を戻って帰路につく。
県境稜線を降り、赤坂谷への分岐を通過して更に北の中峠に向う。踏み跡を覆っていた背の高い笹薮も、伐採されて随分と歩き易くなった。随所で現われるガレ場や岩場の脇は、何れも展望が拡がる快適な道で、歩く毎に前方の三池岳も近づいてくる。中峠手前のピークが仙香山で、縦走路は山頂下を通過するので、ガレ場に出た所で笹薮を分けて左の高所へ登ると、すぐに山名札を掛けた樹林の中の山頂に着く。仙香山から僅かに降った鞍部が、登山道の交差する中峠で、分岐を左折しカシラコ谷へ向うと、笹原道からすぐに水流が現われ、沢に沿って薄い踏み跡や沢中の降りとなる。小滝や窯跡のある二次林下の谷から、沢を離れて植林下に入るとすぐに、往路で渡った手前の河原に出る。渡渉して往路に合流し、来た道を戻って舗装路に出た後、駐車地迄一歩きする。 |
|