[2]聖王寺道~巡視路 (木和田尾道) 9 藤原岳1171m(天狗岩) 1143m(北西峰) 展望と花(春)の平原台地を歩く |
藤原山荘と展望丘(山頂台地より)
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歩行時間 5:40
総時間 7:30 山行調査日 12/4/7 難易 C 安全 B 体力 D 展望 A 地形図 篠立・竜ヶ岳 問合先 藤原町役場 留意点 白船峠を経由せずに巡視路が近道で道も良い。 天狗岩は展望絶佳。 |
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鈴鹿北部の藤原岳と御池岳は、巨大な山域の両端を、白船峠辺りで重ね合わせる様にして立ち並んでいる。従って早春から晩秋にかけての花の季節には、ハイカーが引きも切らず往来し、中でも坂本谷から登って白船峠で左右に分かれるコースは、両山へほぼ等距離で行けるので人気が高く、行き交う人が多い。藤原岳へ向う場合は、帰路を聖宝寺道にとっても、駐車地へ楽に戻れるので、花との出合いや天狗岩の展望等、変化に富んだ良いルートであった。処がその坂本谷が、平成十一年の土石流災害で登山道が消失し、岩屑上の歩行が危険な為に入山禁止となった。そこで急遽ルートを変更して、聖宝寺道を往路にとり、帰路を白峠から山口方向へ降る巡視路を歩いた。
聖宝寺登山道前の県道を北に向い、分岐で『坂本谷入口』の道標に従って集落を抜け、田舎道を少し走った路地脇の空地に駐車して歩き始める。来た道を戻り分岐を右折して林の中を緩く登り、道が曲がる所で『藤原岳登山道』の道標が掛る分岐へ左折する。聖宝寺の堂の上を過ぎると、境内から登って来た道と合流して、藤原岳へ向う植林下の山道となる。ここから先は前掲のコースと重複するが、1合目毎の標示を確かめながら、個沢に沿った植林下のジグザグ道を急登し、5合目から潅木帯に入ると、早春の頃には福寿草等の花が地表に彩りを添えてくる。8合目で大貝戸道と合流し、更に山腹道を登り詰めて行くと、東方の展望が開き笹分け道を抜けて藤原山荘に着く。山荘前で一息入れた後、建屋の右手から天狗岩に向う。すぐに深い笹薮に入って抜けると、急に視界が拡がって、低い笹やカヤトの中に、石灰岩が点在する平原状の台地に出る。爽快な気分で前方に盛り上がるピーク(天狗岩)に向って、明瞭踏み跡を緩くアップダウンして行くが、平板な地形なので、ガスに巻かれた時は要注意である。 道脇に細い潅木が増えてきて、樹林帯に入った後分岐に出てT字路を直進すると、すぐに藤原岳で最高峰の天狗岩に着く。岩塊の突端に出て、足元に注意しながら雄大な景観を楽しんだ後、分岐迄戻って左折し、白船峠方向の道をとる。笹と潅木の中に、苔むした石灰岩が散在する北鈴鹿特有の光景の中を、しっかりした踏み跡を辿り、深い笹に入り狭い切り開きに出た所が、三角点のある北西峰で、近くに並んだ鉄塔下の切り開きから、御池岳の山塊が間近かに聳える展望を眺めた後、その先から県境稜線を緩く降ると、雰囲気の良い二次林下の道からすぐに白船峠に着く。 登山道が交差する白船峠を右折して、傾斜のきつい山腹道を降るうちに、巡視路の通る分岐に出る。直進すると坂本谷へ降る道で、巡視路は『山ロバス停』の標示がある左手の尾根道へ入る。巡視路なので整備された良い道が尾根沿いに続いているが、所々で踏み跡の薄い部分は、尾根芯を外さずに前方の鉄塔を目標に降っていく。尚鉄塔の真下に出るのは二か所だけで、切り開きの草地か雄大な展望が拡がっているが、他の鉄塔は脇を通過するだけである。尾根道が山腹道に変り、植林が左手に現われた先の鉄塔を過ぎた所で、踏み跡が大きく回り込み、植林中の窪地を降るうちに小さな沢沿いとなり、本道で『白瀬峠登山道』の標示がある車道に出る。分岐を左折し、鱒場脇から東海自然歩道を通り駐車地に戻る。 |
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