[1]聖寺道~大貝戸道(周回) 8 藤原岳 1120m (藤原町) 『花の百名山』で早春の花鑑賞と展望丘の景観を楽しむ |
両ヶ池から藤原岳の眺望
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歩行時間 4:50
総時間 6:30 山行調査日 10/3/23 難易 B 安全 B 体力 C 展望 A 地形図 篠立・竜ヶ岳 問合先 永源寺町役場 留意点 難易度高く上級者・健脚者向き。 屠望は吩斤で素晴らしい。 |
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三重県側から見る鈴鹿山脈の北端は、山肌を採掘で大きく削られ、それでも尚悠然と佇む藤原岳で終り、その先は左へ回り込んで御池岳へと続いている。滋賀県側の土倉岳近くから見る藤原岳は三つの峰を連ねた巨大な山であるが、とりわけ「花の百名山』に数えられる程に、セツブン草や福寿草等の花が、早春から晩春にかけて咲き乱れ、花の山として人気が高い。花の鑑賞と山頂から眺める雄大なパノラマを求めて、春に歩いてみたい山の筆頭であろう。
藤原岳の登山道では、紹介する聖宝寺道(花が多いので往路)と、大貝戸道(歩きやすいので復路)の周回が、車でも交通機関(西藤原駅)でも同じアプローチで登れるので、何時歩いても人に逢わない日はない、人気の高いコースである。西藤原駅から西に向って車道を1キロ行くと、聖宝寺道の登山口があり、脇の駐車場に車を置いて歩き始める。左折してすぐに鳴谷神社があり、石鳥居の右側に、傾斜のきつい階段道と、緩やかな地道が並んでいる。両方の道は寺の前で合流するが、地道を選んで沢沿いを登り『鳴谷の滝』の標示がある分岐を右折すると、聖宝寺の門前に出る。緑の樹林に溶け込んだ赤い瓦屋根の本堂は、いかにも山寺の雰囲気で、参拝の後境内の池の端から左手の山道へ入る。右手からの道と合流して左折すると、良く踏まれた道が続き、道脇には1合目から9合目迄の道標があって目安になる。1合目のすぐ脇には、長命水と記された水場がありその後暫く植林下のジグザグ道を急登する。5合目を過ぎた辺りから道は尾根筋となり、雑木林の下には福寿草の群生が見られる様になる。その後土石流でガレた沢沿いの山腹道を辿り、植林に入ると所々で道が枝分して紛らわしくなるが、上に行くと合流するので、しっかりした踏み跡を選んで上に向ううちに、8合目の大貝道との分岐に着く。分岐から先も枝道の多いジグザグ道が続くが、木立の間から東方に北勢町の町並が見え出してくる。やがて道脇には低く捩れた潅木と笹が現われ、細い笹道に変わると程なく、平坦な草地に建つ藤原山荘(無人小屋)の前に出る。山荘の周辺はいつもハイカーで賑っているが、南にはドーム状の展望が緩やかな山容を見せている。山荘で一息入れた後、道標のある左手から笹の切開きを降って展望丘に向う。人の背を越す笹道は、何も見えずひたすら足元を見ながら道なりに進むと、鞍部から登りに転じた後、すぐに展望丘と呼ばれる南のピークに着く。石灰岩の岩塊で盛り上がった山頂は、四周に雄大な展望が拡がり、中でも北の御池岳から南の竜ヶ岳、幾重にも重量と連なる山並みの起伏が圧巻である。 展望丘から藤原山荘に戻った後、余裕があれば北の天狗岩迄足を延ばしても良いが、別ルートでも行けるので、寄らずに帰路につく。来た道を降り8合目の分岐で右折して大貝尸道へ向う。すぐに植林下の道になるが、人工的に山腹を切開いた感じで、歩き易いかわりに単調な山歩きを強いられる。しかもジグザグ道が多く、随所に薄い踏み跡の近道があって戸惑うが、どの道もすぐに合流する時間的にも大差ない。この道にもある1合目毎の道標を目安にして降るうちに、神武神社の脇から舗装路になる。その後ゆっくり歩いても駅迄10分・駐車地迄20分の距離である。 |
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