[1]コグルミ谷~タテ谷(周回) 6 池御岳(永源寺町) 鈴鹿最高峰の高原散策路を歩く |
鈴北岳より御池岳(丸山)を望む
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歩行時間 4:55
総時間 6:30 山行調査日 10/3/30 難易 C 安全 B 体力 C 展望 A 地形図 篠立 問合先 藤原町役場 留意点 鈴鹿を代表するコースで花も見所も冬い。ガスに 巻かれたら戻る。 |
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三重県側から鈴鹿山脈に沿って国道306号を北上し、北端の藤原岳を回り込んで多賀町に向うと、やがて左手に御池岳の巨大な山塊が現われてくる。『軍艦のような』と形容される南北に長く拡がる山頂台地(テーブルランド)には、中央に鈴鹿山地の最高峰(丸山)がドーム状の山容を横たえ、南の奥の平から北の鈴北岳迄、カレンフェルト(石灰岩)やドリーネ(窪)また幾つもの池塘が、緩やかに起伏する笹原の高原に点在している。御池岳も藤原岳と同様に、春に開花する花が豊富で、秋には紅葉が素晴らしい。そんな雰囲気を、最も良く伝えているコグルミ谷からタテ谷の周回コースを歩いてみた。
国道306号から関ヶ原へ向う分岐を左折し5キロ程で登山者用の駐車場に着く。滋賀県から入る時は、鞍掛トンネルを抜けて2キロ弱である。西に向って少し歩き、左手に『心の山』と刻んだ石碑の建つコグルミ谷登山口から、左折して山道へ入る。伏流で地表に水のない谷に沿った道を、幾度か渡渉しながら登るうちに『長命水』と記された水場に着く。急登続きで息を切らした頃だけに湧水の味は格別である。水場からすぐに谷を離れて左手の山腹に取り付き、再び急登の道を登りきると、平坦な雑木林の中の尾根道に出る。ここは白船峠道との分岐で、『カタクリ峠』とか『天の平』と書いた札が掛けてある。右折して御池岳へ向う踏み跡は、緩い降りで歩き易くなる。木立の間からは頂上近くの稜線が見えてくる。緩く登りまた降ると、真の谷からの分岐に出た後、少し歩くと苔むした岩の散在する鈴北岳との分岐に出る。左折して御池岳へ向う道をとると、両側に山腹が迫る谷状の鞍部を、薄い踏み跡を辿るかなりの急登道となる。程なく山頂近くの分岐に出た所で、御池岳へ行く前に左折してボタンプチに向う。樹林の下の尾根道を数分歩くと、急に視界が拡がって笹原の海となる。左へ寄りながら笹の中に付いた踏み跡を確かめて、海に潜る様に背の高い笹に入ると分岐に出る。道標に沿って更に笹の中を、身をかがめて前進するうちに突端のボタンプチに出る。西側が急崖となって深く落込み、その先に雄大な展望が開けている。振返ってみる山頂周辺もまた良い景観を見せている。その後来た道を戻り、分岐から右折して奥の平のピークへも立寄ってみる。笹原を切開いた小さな空地に、標識が立つだけで展望は見られない。奥の平から往路の分岐迄戻り、山腹を一歩きすると御池岳山頂に着く。樹林の中で展望はないが、立派な標識と石灰岩が、細い木立に溶け込んで鈴鹿の最高峰らしい風格を見せている。
山頂から北へ岩道を降って鈴北岳に向う。広葉樹林の群生の下を降ると、分岐に出て『池の平』と呼ばれる高原状の台地の散策路となる。このコースで唯一の池(真の池)を過ぎると、周囲は立枯れた笹や潅木の異様な光景となる。数年前の山火事の跡で、見晴らしは良くなったが、自然の潤いは消失してしまった。焼残った笹の中の鈴北岳へ難なく着く。笹越しに北方の展望はあるが大展望は無い。帰路は鞍掛峠道の分岐からタテ谷を降る。伏流の沢に沿って暫く降った後、ゴーロ状の沢になる所で、右折して沢と離れて山道へ入り、ジグザグ道を降ってコグルミ谷に戻る。
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