御池岳の衛星峰を巡る 5 鈴ヶ岳 1130m(多賀町) 鈴北岳 1182m(多賀町) 稜線から谷へ変化に富んだ周回路 |
鈴ヶ岳(右の独立峰・左は御池岳)
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歩行時間 4:00
総時間 6:00 山行調査日 11/3/27 難易 C 安全 C 体力 C 展望 B 地形図 篠立 問合先 多賀町役場 留意点 ヒルコバ・鈴ヶ岳・御池谷は踏み跡が薄い。地形図 と磁石は必携。 |
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御池岳を西方の天狗堂辺りから眺めると、山裾の御池谷から急激に競り上がった巨体が、南北に長い山塊となって横たわっている。平頂の上に幾つかの峰を盛り上げるのは、石灰岩質の特徴であろうか、霊仙山や藤原岳と同様に、御池岳の中央付近の丸山(最高峰)の北側に、鈴北岳と鈴ヶ岳が並び立っている。国道306号の鞍掛峠と鞍掛橋を繋ぐ、良く踏まれた二山の周回ルートも拓かれていて、ヒルコバ周辺の二次林の下と、御池谷の涸れ沢歩きに注意すれば、特徴のある笹原と展望、そしてカレンフェルト(石灰岩)と、見所の多いコースである。季節の良い時期には、御池岳に向って、快適な草原歩きもまた楽しい。
国道306号を県境に向い、鞍掛トンネルの西に隣接する駐車場に車を置いて歩き始める。駐車場の左奥から山道に入ると、植林下に単調なジグザグ道が続き、足元だけを見て高度を上げるうちに、植林がきれて二次林に変り、鉄塔の脇を過ぎると鞍掛峠に着く。踏み跡の交差する峠で一息入れた後、御池岳の道標を見て右折し、県境稜線か鈴北岳に向う。稜線の縦走路に出ると、笹と潅木の茂る見慣れた光景になるが、踏み跡は鈴北岳に着く迄終始明瞭で歩き易い。鉄塔を過ぎた後急登になり、ピークに出ると尾根が拡がって樹木が途切れ、周囲は深い笹原になってくる。昔は藪漕ぎに難儀したと聞くが、今はきれいに切開かれ、笹に触れることもなく登っていける。やがて周囲の展望も開けて、御池岳の山頂部が見えてくる。笹の切開きに緩急のある登りが続いた後、タテ谷へ降る分岐を過ぎるとすぐに鈴北岳に着く。山頂は笹が茂って四周の展望は望めないが、北方に霊仙山から養老山系の山並みが拡がっている。 鈴北岳から鈴ヶ岳に向って、北西に続く踏み跡から笹の切開きへ入る。県境縦走路を離れると、急に踏み跡が薄くなり、深い笹の藪漕ぎになるので、笹むらに入り込まぬ様に、足元と所々に付いたテープを確かめながら笹を分けて進む。やがて尾根が拡がって二次林の中に入ると、笹は減るが踏み跡は消えがちになる。緩い降りの突端に出ると、向きを北西に変えて急降下となり、降りきった鞍部が『ヒルコバ』と呼ばれる御池谷の源頭付近で(西へ振り過ぎるとアザミ谷源頭側へ寄るので注意する)分岐の道標が立ち、鈴ヶ岳は西に向って笹の切開きを急登し、石灰岩の散乱する中を登り詰めると、蒸した岩や細い樹林が密生して展望のない山頂に着く。 鈴ヶ岳から来た道を戻り、鞍部から左折して御池谷を降って帰路につく。始めは広い谷の斜面を急降下するが、両側が稜線に登る山腹なので、踏み跡が不明瞭な所も、歩き易い所を選んで谷芯に向って降れば良い。細い沢は伏流で水がなく、白い小岩がゴロ状に敷き詰り、大岩も点在している。やがて桧の若木が目立ちはじめ、降るうち正面に国道が見えてくる。植林に入って沢の分岐から水流を見る様になると、程なく堰堤が現われ、左岸の踏み跡が林道に変る。すぐに林道が分岐し、直進すると鞍掛橋脇の国道に通じ、駐車場に戻る時は、分岐を右折して伊勢沿いの林道か山道に入り、植林の中をジグザグと登って薄い分岐を左折し、左下に駐車場が見えてきたら、そこへ向って山腹を直降する。 |
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