綿向山南部の知られざる山々

100 西 山722m(土山町)

丸茅山 633m(日野町)

鈴鹿南西部の展望台

西山遠望(政子登山道より)
歩行時間  2:30
総時間  4:00
山行調査日 11/7/5
難易 C  安全  B  体力  B  展望  B
地形図  土山
問合先  日野町役場
留意点  西山から丸茅山の尾根筋が解りにくい。下山口
      へ置車したい。

日野町から鈴鹿スカイラインの西の起点に接続する国道477号の周辺は、北側は綿向山の山塊が大きく占めているが、南側は山深いわりにはハイカーに名の知られた山が少ない。それでも東から西へ徐々に高度を下げながら、かなり長大な尾根が走っていて、東の『西山』から西の『猪の鼻ヶ岳』の間は、尾根通しで或は尾根沿いの林道を利用して縦走することが可能である。今回はその東半分と言える西山から丸茅山の周回コースを歩いた。大河原を過ぎた国道から西方を眺めると、山頂付近に草原が広範囲に拡がり、いかにも展望の良さそうな西山が視野に飛込んで来て、アプローチの時から期待を持たせてくれるのが嬉しい。鈴鹿スカイライン口の『かもしか荘』から、1キロ程西へ走った左手の林道へ入る。日野町から入る時は、町境の平子峠からほぼ等距離である。林道を少し走り左手の広い空地に車を置いて歩き始める。登山口は少し奥のカーブ地点で『土山町猟区』の標識が立つ所から、沢に沿った左側の山道に入る。すぐに沢を渡り植林下の山腹についたジグザグ道を登るうちに、尾根に乗ると踏み跡も消えるが、歩き易い樹間を選んで高所へ向ううちに、低い笹が現われすぐに明るい鉄塔下に出る。北東に展望の拡がる鉄塔の切開きから、ほぼ一直線に踏み跡のない笹原を、左手の雑木林に沿って登り詰めて行く。右手は切れ落ちた山肌に、笹原が緑の絨緞を敷き、綿向山から遠く鈴鹿山脈の展望が続いている。樹林に入り込んだ後、すぐに笹原に回り込んで西山の頂上に着く。
笹に埋もれた西山の三角点から、丸茅山への縦走となる。山頂のすぐ先で尾根が右へ曲り込み、踏み跡が無いのでそのまま直進して樹林の中へ降りやすいが、展望の続く尾根に向って笹を踏み分けて右へ寄ると、植林に入って鹿除けネットが出てくる。ネット沿いに緩く降り登り返すと、再び笹原の拡がるピークに出る。西山と逆方向の北西に展望が開けて、これから向うドーム状の丸茅山と、その先に富士形の砥山が尾根の上から頭を出している。ピークから西へ二次林と桧の若木の間の笹原を降ると、薄いY字の分岐に出て、左へ降る明瞭な踏み跡をとり易いが、ここを注意して右手の薄い踏み跡へ降ると、すぐに二次林下の広々とした尾根道となる。後は丸山迄良い道が続きピークに出て右折して登り返すと、伐採されて疎らになった植林の中に、黄色い小札で判別がつく丸茅山山頂に着く。植林で展望は無いが、砥山へ向う尾根道を少し行くと、木立の間から蔵王ダム方向が少し開けている。
山頂から少し戻り、左手の『鳥獣保護区』の標識が立つ分岐を左折して山頂部の右を降ると、すぐ左に砥山方向から延びている林道が見える。そのまま直進して植林に入り、急降下すると明瞭な尾根道になり、すぐに分岐を右折するが、分岐を見落として直進すると、別の尾根に入り込むので要注意(山頂横の分岐から5分程の距離である)分岐を折れると踏み跡は薄くなるが、左右の谷へ入らない様に尾根芯を降るうちに、古い山寺の澄禅寺境内に入る。寺からは一本道で参道が麓迄続き、石碑の立つ鉄橋を渡って国道に出る。尚登山口迄歩いて戻ると1時間余が必要なので、参道口脇の駐車場に置車出来れば便利である。