[2]表参道~水無北尾根道(周回)

94 綿向山1110m(日野町)

水無山 985m(日野町)

『綿向山の日』にイベントを楽しむ

綿向山()と水無山
歩行時間  4:00
総時間  6:00
山行調査日 11/11/10
難易 B  安全  C  体力  B  展望  A
地形図  日野東・土山
問合先  日野町役場
留意点  水無山へ向うルートは踏み跡明賻なるも山腹道が
      険しい。

鈴鹿山地に綿向山が無かったら、鈴鹿は単に南北へ延びる鈴鹿山脈で終っていたが、西の孤塁を守る名峰綿向山の存在によって、横幅のある重厚山域へと仕上がっている。わけても日野町の人里から眺める山容に迫力を感じるのは、綿向山の両翼に、竜王山と水無山の山塊を合わせた一体感であろうか。その三山を訪ねるべく、前項で綿向山から竜王山を周回したので、今回は同じ表参道から水無山のコースを歩いた。水無山の場合は登山口と下山口が同じなので、林道終点の登山口迄車でアプローチ出来て幾分短時間で歩ける。但し帰路にとる水無北尾根道は、尾根歩きは無くて山腹道の為、踏み跡が細くガレ脇も有って緊張を強いられるが、その分水無山周辺の、展望の良さに報われるコースである。
日野町と大河原を結ぶ国道中程の音羽の交差点から、綿向山登山道の大看板を見て北に折れ、県道を1キロ強を走った所で右折して農道に入る。突当りを左折した道が北畑林道で、最初の分岐を右に、次の分岐を左にとると、後は終点迄一本道である。地道は奥へ行くにつれて荒れてくるが、終点にはかなり広い駐車地がある。林道から山道に入った所が表参道登山口で、右に登る水無北尾根道の分岐を分け、直進して橋を渡り、植林下のジグザグした道を歩き始める。表参道コースは、前掲と同じ往路なので詳述を避けるが、3合目で林道へ出た後、7合目の行者堂迄は良い登山道が続き、その先から少し険しくなるが、さほど困難も無く、整備された道が山頂迄続いている。
いつ訪ねてもハイカーで賑う山頂で、大休憩しながら、雨乞岳と鎌ヶ岳を正面に据えた大展望を楽しんだ後、来た道を戻って水無山へ向う。山頂から特徴のある階段を降ると、俯瞰する水無山の全景が開き、笹の切開きを過ぎると8合目の分岐に出て、左折して表参道を離れ、水無北尾根道に入る。ヒミズ谷の源頭部を回り込む様にして、山腹に付けた道は細く、岩壁を横切る所もあって緊張するが、踏み跡は明瞭で解り易い。鞍部に出ると道が分岐するが、水無山へは両方から行けるので、左の傾斜のきつい笹道を登ると、巨大なガレの頂部に出る。文三ハゲと呼ばれる大ガレで、ガレとすれすれに踏み跡が続いている。大きく開いた上に展望が拡がり、今降ってきた綿向山の山肌と、その肩には鎌ヶ岳の長い稜線が続いている。ガレを過ぎて灌木帯の下を少し急登すると、石柱の立つ水無山に出て、更に南へガレ横から平坦な尾根を歩いて、展望の良い水無南峰に着く。
来た道を戻り、文三ハゲ手前の鞍部から道標を左折すると、すぐに綿向山登山道の分岐に出て再び左折する。左手の尾根に這い上る山腹と、右手の深い谷の間を切り通した山腹道は、急降下もなく明瞭に続いているが、細い踏み跡と谷の源頭に現われるガレや涸れ沢に注意するうちに、右手に見えてくる林道に降り着く。林道を左折するとすぐ右手に道標があり、そこから植林の中に入って薄暗いジグザグ道を降るうちに、表参道口の小屋の左に出る。尚今回は『綿向山の日』のイベントが知りたくて、1110日を選んで山行した。所定の時間内に登山口に来たり山頂に登ると、記念品や登山証明書が貰えて、3合目の小屋では売店も出て楽しい。問合せは日野観光協会迄。