大展望の拡がる湖東平野の里山 78 押立山 771m(湖東町) 二つの林道を巡る周回コース |
立山(平柳の国道より)
|
歩行時間 3:50
総時間 5:30 山行調査日 11/2/26 難易 B 安全 A 体力 B 展望 A 地形図 百済寺 問合先 湖東町役場 留意点 山頂南の展望台は必見(転落しない様に注意)駐 車地は数台分のみ |
|
国道307号を八日市から北に向うと、愛知川を渡った愛東町から、湖東町に入って名神高速沿いになる迄の間を、広々とした田園風景が拡がりその奥には、幾重にも小峰を波打たせた押立山の山塊が現われる。湖東平野の中程で、八つ尾山・押立山・白鹿背山の三山は、湖東三山で知られる古刹の守本尊の様に、里人に畏敬されながら立ち並ぶ山である。その押立山も、麓から一見して何処が山頂かも判然としないが、中央部の最も高度感のある峰の奥まった位置にあって、山裾の平野部からかなりの急登が続くが、良く踏まれた踏み跡を登り詰めると、山頂近くの展望台(尾根の突端)からは、鈴鹿でも数少ない迫力ある景観が拡がっている。そんな近江側の秀峰の一つである。国道307号を愛知川から北へ4キロ程走った平柳の集落で、道脇の大きな石灯篭からすぐ南の交差点を山側に折れ、二つ目の交差路から細い農道へ直進して川沿いに走ると、道がゲートで塞がれるので、その近くの空地に車を置いて歩き始める。ゲートを越えて名神高速を潜ると、荒れた地道と所々に簡易舗装した林道が続いている。周囲の林に赤松が目立つ林道を緩く登り、頭上の送電線を過ぎて巡視路の分岐を左に見た後、ログハウスの小屋が出てくると、すぐに右手に谷が近づき堰堤のある所で林道終点となる。(近くに標示はないが、松茸山で秋の一時期には入山禁止になるのだろうか)林道から山道へ直進してキツネ谷を渡った所で、帰路にとる左岸沿いの分岐がある。分岐を左折して山手に向い、沢を左に渡り返して植林の中に入ると、左手に『明神社境内』と刻まれた石碑が出てくる。少し先には小さな神社の祠があり、この周辺は神社境内の為か、樹木が伐採されず空を覆う古木となって、老杉や名も知れぬ広葉樹が立ち並んでいる。神社を過ぎると、植林が特徴なく拡がって踏み跡も薄くなるが、左手の谷淵に寄りながら、山腹を急登するうちに踏み跡も明瞭になり、ジグザグした山腹道からしっかりした尾根道になる。道の両側に樹の異なる桧の若木が続く尾根道は、右手に展望が開けてきて、谷の先には山頂から続く稜線が見えてくる。道が尾根の溝道から右を巻く道となり、再び尾根に乗って右へ曲り込むと山頂に着く。(少し解りにくいが、巻道と平行して尾根道もあり、積雪期は雪が少なく歩き易い)山頂は低い二次林が茂って展望は優れないが、南東へ平坦な尾根を5分程行くと、尾根の突端に出て素晴らしい大展望が開けている。突端の先が絶壁状に落込み、視野が上下にも大きく拡がって、左方向の御池岳から右手の湖東平野迄、中空から見る様な景観が迫ってくる。帰路は来た道を戻り、堰堤手前の分岐から往路を分けて沢の左の踏み跡を降る。沢に沿って堰堤の左に出た後、紛らわしい分岐を左の山道へ入らずに、沢に沿って直進するとすぐに明瞭な踏み跡が出てくる。道は松林の中を左に回り込みながら続き、程なく小石を敷き詰めた様な林道に出る。右折して林道をジグザグしながら緩く降る。周囲の展望も良く、植林や立枯れた松林の光景から、やがて集落が見え始めた後、石灯篭の立つ坂本神社に着く。その先で再びゲートを越えて名神高速を潜り『湖東三山自然歩道』の標柱が立つ路地を右折すると、程なく駐車地のすぐ横に出る。尚林道の途中に三角点(中里)へ行く踏み跡もある。 |
|