宇曽川ダム奥の展望の山

77 アカイシ 704m(多賀町)

宇曽川沿いに尾根を周回するコース

アカイシ(西尾根より)
歩行時間  4:00
総時間  6:00
山行調査日 11/3/21
難易 C  安全  B  体力  B  展望  A
地形図  百済寺
問合先  秦荘町役場
留意点  往路の往復だけなら難易度安全度共にA。山頂北
      の展望は雄大。

湖東三山の一つ『金剛輪寺』の南を流れる宇曽川の奥にアカイシがある。宇曽川ダムと東の犬上ダムのほぼ中間の分水尾根にあって、人里からは目に付かないが、山頂に立つと、霊仙山から竜ヶ岳にかけての大展望が拡がる、登って楽しい山である。巡視路を利用して2時間程で往復出来る登山路が拓け、宇曽川沿いの郡界尾根を周回する面白いルートもある。但し後者は相当な読図力が必要で、山慣れた人との同行が条件となる。
国道307号を走り、金剛輪寺と百済寺の間を流れる宇曽川橋から、宇曽川ダムと山比古湧水の標識を見て、川沿いの道を山手に向う。名神高速道路を潜るとすぐの、分岐を右折して桜並木の続くダム横をを過ぎると、橋を渡る手前に駐車場があり、車を置いて歩き始める。橋を渡った所に、石組の間から樋を伝って流れる湧水があり、すぐ上には山比古地蔵の祠がある。新しい堰堤の左へ回り込むと、舗装路が上に続いていて、終点の三又迄40分程の歩きとなる。ゆっくりと川に沿って滝や渓谷を眺めながら歩くうちに、舗装路が地道の林道に変る三又に着き、左折して橋を渡ったすぐ左の空地の横から、植林下の細い踏み跡の山道へ入る(登山口の空地にも駐車出来る)
谷に沿った細い山道は、すぐに谷を離れて尾根道となり、急登しながら高度を上げていく。鉄塔に向う巡視路の分岐で、右をとって尾根に乗ると、急に踏み跡が薄くなるが、尾根を外さずに高所へ足元を選んで登るうちに、再び明瞭な踏み跡の巡視路に出る。窓状に展望が開く分岐を右へ曲がると、植林と雑木に挟まれた尾根上に良い道が続き、郡界尾根の分岐から右折して階段を登ると平坦な尾根道に変った後、犬上ダム方向から登ってきた踏み跡と合流して右に登り、雑木の中に入るとすぐにアカイシ山頂に着く。三角点付近は樹林に囲まれているが、少し北へ移動すると木立がきれ、尾根の突端から大展望が拡がっている。
帰路は来た道を戻れば短時間で道も解りやすいが、郡界尾根から駐車場近くへ降るルートも、山慣れた人には面白いコースで、山頂から階段の付いた分岐迄戻り、往路と別れて右折して緩く降ると、尾根上に巡視路の良い道が続いている。疎らな植林の間から北に開く展望を見て歩くうちに、明るい切開きの鉄塔下に出る。一息入れた後西へ向う尾根に入り、正面に盛り上がるピークを目指していく。鉄塔から先は枯枝や雑草で急に悪くなった踏み跡を辿り、尾根から山腹に変って植林と雑木の境を登りきると、植林に覆われたピークに出る。その先も緩いアップダウンが続くが、所々で踏み跡が不明瞭になり、尾根も左右に振れるので、尾根芯を外さずに歩くのに苦労するが、尾根筋が西から北へ向きを変える事と、谷へ急降下しない事に注意し、それに郡界の赤い杭も目印にして進むうちに、尾根の踏み跡が左へ回り込んで急降下となり、鞍部の鉄塔下に着く。鉄塔から先も尾根上の向山へ良い道が続いているが(往復すると1時間半程必要である)帰路は左折して巡視路を降る。右手の深い谷に沿った山腹道は、ガレ場や岩屑が多く気を許せないが、慎重に降るうちに中の鉄塔に出て、やがて沢沿いとなり、道が広くなるとすぐに、駐車場に近い山比古地蔵尊の脇に出る。但し三又の登山口(空地)に車を置いてこちらへ降ると、舗装路を車迄戻る事になる。