岐阜県山域の三角点峰を巡る

59 ボンテン617m

タカンジョ 573m
勢州峠 565m

稜線上の林道を歩く気軽な山旅

ボンテン()とタカンジョ()
歩行時間  4:40  
総時間  6:00  
山行調査日 11/7/14
難易 C  安全  A  体力  B  展望  C
地形図  霊仙山
問合先  上石津町役場
留意点  稜線上の林道が長い。ボンデン山頂は踏み跡無く
      薮漕ぎで高所へ
関ヶ原から南下する国道365号は、東の養老山地と西の鈴鹿山地に挟まれた牧田川に沿って三重県境に向っている。関ヶ原から上石津町に跨がる鈴鹿山地は、北端部が岐阜県側に入り込んでいる山域で、高度は低いがしっかりと尾根を張り巡らして名のある山も多い。但しこの山域は、霊仙山や御池岳・藤原岳の陰に隠れて、歩く人が少ないうえに、山域全体が起伏のない台地状の為か、林道が縦横に山頂部を走り、山歩きを重視する向きには敬遠され易い面もある。この様な山域の中から、国道沿いの下多良から入る『ポンテン・タカンジョ・勢州峠』を歩いた。全体の7割が林道歩きとなるが、緊張する山道もなく、おしゃべりしながら気楽に歩ける楽しいコースである。
国道365号の上石津トンネルを南に出た下多良の交差点から県道に入り、谷畑の集落を抜けた所のY字分岐で右側の林道へ入る。細い林道で駐車地がないが、分岐から少し入って道が右へ折れる所か、その先の堰堤脇に数台の駐車地があるのでそこから歩き始める。林道は勢州峠近く迄延々と登っていて、初めは広く歩き易い道も、尾根から山腹に変る辺りから、荒れて小岩が多くなり、終点近くなると、笹やカヤトが茂って山道同然の藪漕ぎとなる。林道終点に出るとその先は踏み跡も消えるが、左に折れて植林下の山腹を高所へ向い、登りきって笹薮を抜けた所で、稜線を通る明るい林道に出て、右折して数分でピークの勢州峠に着く。北西に展望が開き、林道が分岐してその先へ降って行く山頂で、笹に埋もれた三角点を確かめた後、林道を戻ってポンテンに向う。尾根の稜線沿いに切開いた林道は、北側の谷間に植林が続き、南側は尾根下を切削した山肌が露出する開放的な道で、緩いアップダウンを辿り、T字路に出て左折すると、造成間もない感じの更に広い林道になる。道が峠状となり、右へ回り込んで降り始める右手に、標示板の立つ巡視路入口があり、そこから階段の付いた山道へ入る。植林が伐採されて展望の良い踏み跡を辿ると、鉄線で囲った中何の為か布切れを吊した一画を過ぎると、更に展望の開ける鉄塔下に出る。四周に拡がる景観に一息入れた後、奥の樹林に入り、分岐の手前で左手の低い尾根に登り、戻る様に高所へ歩くと、すぐにボンテン山頂に着く。
『犬の尾』とも記され、二次林やカヤト類が茂って展望のない山頂から、方位を確かめながら踏み跡へ戻り、分岐に出て左側の道(北東)をとってタカンジョに向う。(分岐から直進する明瞭な踏み跡が北に向っているが、別尾根に入るので注意する)分岐から緩く降ると、すぐに明瞭な尾根道となり、二次林下の笹の茂る溝道と、植林下の歩き易い道が交互に続いた後、笹が深くなって右手の谷が山腹に変るとすぐに、道標と薄い踏み跡を見て右に折れ、平坦な縦走路を離れて尾根に向う。笹の藪漕ぎが続いた後、登り詰めた所がタカンジョの山頂で、樹林が密生して展望はない。タカンジョから来た道を戻り帰路につく。ボンテントの分岐に出て右折し、鉄塔へ出て一歩きで林道へ出た後、勢州峠手前の笹むらヘテープの目印を見落とさずに入り、林道へ降ると駐車地迄一本道である。尚稜線林道の途中にテープの付いた踏み跡があり、近道の気もするが未確認である。