油日岳から那須ヶ原山の最短周回コース

56 油日岳696m

三 国 岳700m
  那須ヶ原山 800m

油日岳()から那須ヶ原山へ
歩行時間  4:40  
総時間  6:40  
山行調査日 12/4/1
難易 D  安全  D  体力  C  展望  B
地形図  鈴鹿峠
問合先  甲賀町役場
留意点  踏み跡の無い所が多く難コース。三国岳周辺の岩
      尾根は慎重に。
鈴鹿峠から那須ヶ原山迄の県境縦走路は、アプローチしやすいのでよく歩かれているが、那須ヶ原山から鈴鹿南端の油日岳の間は、適当な周回路が無く、交通機関を利用する場合も、JR油日駅から長い林道の往復となり敬遠されがちである。そこで車を利用して櫟野ダム(駐車地)から、油日林道へ短時間で抜ける横断路を探し、往復の林道歩きが1
時間以内で済む周回コースを拓いた。櫟野林道から油日林道へ抜ける取付きと、那須ヶ原山から櫟野ダムへ降る登山道が、植林の伐採で一部消失しているので、そこの接続が出来ると他は明瞭な踏み跡が続き迷うことは無い。但し県境稜線はヤセ尾根や岩尾根のアップダウンが激しいので、山慣れた人と同行したいコースである。
油日神社と大原ダムを結ぶ県道神上野線から櫟野ダムに向い、ダム堰堤脇の駐車地から歩き始める。少し戻り立派な休憩所の建つ右から地道の林道に入るとすぐに、二股の沢に堰堤が並ぶ所があり、その手前で沢を渡り正面の小尾根に取付く。道は無いが尾根芯を登り、平坦になった所を右から回り込むと、T字状の尾根に出て、左折して尾根沿いに降るうちに正面に林道が見えてきて、突端の手前で右の谷から林道に出る。左折して15分程歩くと林道終点になり『油日岳登山道』の道標を見て山道へ入る。油日岳には油日神社の奥宮とされる岳大明神の祠が建ち、参詣者も多く山頂よく踏まれた登山道が続いている。沢を渡る時に少し解りにくい所もあるが『最後の水場』の標示から沢を離れ、山腹を急登するうちに稜線に出て、右折して5分で油日岳山頂に着く。周囲の木立が伐採され、来る度に展望が拡がっている。来た道を戻り分岐を過ぎると、三国岳へ向う県境稜線となる。縦走路には明瞭な踏み跡が続いているが、道が急に荒れて来て、幾か所もの崩壊したガレが現われ、土砂と共に放置されている倒木も至る所にある。道が右に回り込むと、大きなキレットや岩尾根が続き東方の展望も開けてくる。T字路を左折し鞍部に向って急降下し、一転して木の根を掴んで岩尾根を急登した先が、狭い空地の三国岳山頂である。木立で展望のない山頂から道標に沿って那須ヶ原山へ向うと、再びガレの多いヤセ尾根と共に、アップダウンを繰り返す稜線歩きとなる。三つ目の岩峰のピークから先が難所で、高度差はないが固定ロープもないので、足元に注意して慎重に降る。正面の那須ヶ原山が近づいてくると、道脇に笹や潅木が増え道も安定してくる。二か所程ザレ地や急登を抜けると、広く快適な遊歩道になった後、分岐に出て左折するとすぐに那須ヶ原山に着く。
山頂には那須ヶ原神社の石室と、その下に避難小屋が建ち、周囲の展望も油日岳と同様に、来る度に拡がりを見せている。山頂で一息入れた後、帰路は表参道から『櫟野ダム』の道標が立つ分岐を左折して降る。植林が伐採されて地肌の出た山腹を降るうちに、薄い踏み跡が消えてしまうが、前方を見ると左に谷が落ち込み、右手は低い窪地の上に尾根が降っているので、窪地を降りながら尾根に寄り、崩壊したザレの上から尾根端に出ると登山道に出る。その先は明瞭な登山道が植林の中に続き、谷に出て堰堤を過ぎると櫟野林道に出る。林道の舗装路を一歩きで駐車地に着く。